物理講座案内 講座案内・時間割 | K会
数学的知識を存分に活用して本質的・根本的な理解を
力学・熱力学・電磁気学・解析力学・量子力学・特殊相対性理論の概要を体系的に学びます。
講座概要
目標
力学・熱力学・電磁気学・解析力学・量子力学・特殊相対性理論の概要を体系的に学びます。高校までの物理における説明は、例えば微積分を用いずに記述されているなど、定義・説明が完全とは言えませんが、この講座では受講生に「微積分を含む中高数学の知識(※)」があることを前提とし、その知識を存分に用いて厳密な定義をもとに物理学の本質的・根本的な理解をめざします。
※K会会員の方はM2まで修了していることを、会員以外の方は中高数学を一通り理解していることを前提とします。なお、必要な数学的知識は授業内で適宜補足しますのでご安心ください。受講前に物理学の知識は必要としません。
特長
物理の現象・法則の本質的な理解を深めます。結果として物理的洞察力や明晰な論証力を身に付けることにつながります。
カリキュラムの構成
物理のおもしろさ・醍醐味を存分に味わえる6つの分野について学びます。解析力学・量子力学・特殊相対性理論など、大学で学ぶ領域にも踏み込んで、発展的な学習に取り組みます。
テキスト
K会の講師が、自分たちの過去の学習法や理想のカリキュラムなどについて議論を重ね、検証を繰り返しながら作成したオリジナルのテキストを使用します。
授業の仕組み
- 予習は必要ありません。
授業
新しい概念や法則を、具体例やそれぞれの証明を通して理解していくことが講義の中心となります。
その後、演習問題に取り組み、理解を深めていきます。
復習
テキストの章末問題から数題を解いてくることを宿題とし、翌週提出していただきます。
※詳細は各講で指示します
カリキュラム
- 内容は若干変更する場合があります
1学期
1~6講 力学
力学では身の回りにあるようなスケールでの物体の運動を扱います。力学は他のさまざまな物理学の分野の基礎にもなっている分野でもあります。
【キーワード】
運動の基本法則、ニュートンの運動方程式、運動量保存則、力学的エネルギー保存則、角運動量保存則、慣性系、質点系と剛体、回転運動方程式
7~11講 熱力学
熱力学は気体や磁石、ゴムなどの非常に多くの原子、分子からなる系を考察の対象とする物理学の分野です。一般に対象とする系に多くの粒子が含まれると、その数に比例した個数の独立変数を用意する必要がありますが、熱力学の場合はたった数個の変数でその巨視的なふるまいが説明できてしまいます。
【キーワード】
状態量、温度、状態方程式、熱力学第一法則、熱力学第二法則、エントロピー、自由エネルギー、マクスウェルの関係式、分子運動論
2学期
1~6講 電磁気学
電磁気学は名前の通り、電気的な作用や磁気的な作用を考察する物理学の分野です。電磁気学は後に学ぶ量子力学や相対性理論が誕生するきっかけともなった分野であり、やや高度な数学を用いますが、そこから得られる結論は対称性に富み、自然界の神秘を感じることができます。
【キーワード】
静電場についての基本法則、定常電流と静磁場、時間変動する電磁場、マクスウェル方程式、導体と誘電体
7~9講 解析力学
解析力学は力学を抽象化して考察する物理学の分野です。力学では微分方程式の変形によって導いた諸法則が、実は時空に関する普遍的な仮定から導かれる一般的なものであることが示されます。解析力学はその抽象さゆえ、数学的に美しく、実は量子力学とも密接な関わりがあります。
【キーワード】
ラグランジアンと最小作用の原理、運動量保存則、力学的エネルギー保存則、角運動量保存則、ハミルトニアンと正準方程式
10・11講 量子力学
量子力学では、原子や分子ほどのスケールでの物体の運動を扱います。実は原子や分子の運動は我々の身近な物体の運動とはかなり異なっており、独特な現象が観測されます。量子力学は確率的な理論であり、これまでの物理学とは大きく異なる形態の理論となります。
【キーワード】
二重スリット実験、光電効果、シュレディンガー方程式と波動関数、演算子、不確定性原理
3学期
1~3講 量子力学(2学期のつづき)
4~7講 特殊相対性理論
特殊相対性理論では、光速に近い速さで運動する物体の運動を扱います。電磁気学の結論から真空中での光速がいかなる状況でも一定値をとることが導かれ、そこから我々が感覚的に理解しがたいさまざまなおもしろい結論が導かれます。
【キーワード】
マイケルソン・モーリーの実験、ローレンツ変換、双子のパラドックス、質量とエネルギーの等価性、古典力学との繋がり
<担当講師からのメッセージ>
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