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2023年度 戸山高校問題分析 受験生情報局 | 河合塾Wings 関東

2023年度 戸山高校の入試問題分析

戸山の英語

2023年度入試問題

2023年度入試問題 英語

難易度の表記
 A:易問(全問正解したい)
 B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
 C:難問(差をつけるために得点したい)
 D:最難問

問題分析

【2】は自然界に存在する鳥や昆虫などの生物から発明のヒントが得られるという対話文であった。昨年度と大きく傾向が替わった問題は見られなかった。問1、問3、問4は本文の流れに合うように空欄に英文を補うものであったが、例年通り前後の文脈から判断すれば容易に答えられるものであった。引き続き、限られた時間の中で正確に内容を捉える読解力が求められる。また問5の構文自体は平易なものだが後置修飾を取り入れた表現が含まれており、改めて後置修飾に関する問題には慣れておく必要がある。毎年問5のような並べかえ問題は必ず出題されているため、普段の学校や塾での問題を解く際も「なんとなく」ではなく、頭に根拠を浮かべながら解く練習をして欲しい。

【3】は「橋」の歴史や構造に関する説明文であった。昔からある橋の種類について写真やイラストを交えて読み進めていくパターンで、注にある単語も参考に、正確な情報収集力も必要とされている。問1の本文の内容に合うように空欄に適切な英文を補う問題では一部、時制に注意しないと間違えてしまう問題があり、本文の時制にも注意する精読力も求められていた。問3の並べ替え問題では〈picture 5〉のイラストを参考に、しっかり橋の構造を理解しながら並べ替えていくもので、難しい問題であった。問6の自由英作文では、「橋を作りたい場所」「橋を建設した後、どんな変化がもたらされるか。」といった内容を、40~50語で記述するもので、時間的にも厳しかったと予想される。様々な内容について、記述力だけでなく、想像力も駆使して英作文をする練習も必要である。

戸山の数学

2023年度入試問題

2023年度入試問題 数学

難易度の表記
 A:易問(全問正解したい)
 B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
 C:難問(差をつけるために得点したい)
 D:最難問

問題分析

【1】は小問集合で、出題されている問題の単元も例年通りであった。作図がやや取り組みづらい問題ではないかと思われる。【1】の多くが、基本的な難易度であったため、作図以外は正解をしたい。

【2】は関数の問題で1次関数と2次関数の融合問題が出題された。問1は1次関数・2次関数の特徴を知っていれば簡単な問題であり、問2は面積からの求値問題であり、やや難しくさらに計算が少し複雑であった。(2)面積比から比例定数を求める問題で(1)よりは少し解きやすかったと思われるが、計算がやや複雑であり、苦戦した受験生もいるのではないか。

【3】は平面図形で、平行四辺形(ひし形)と内接円の融合問題であった。問1は中心角が分かれば、容易な問題であった。問2は少し難しく、BT:TOの比が出せたかがポイントだったと思われる。問3の相似の証明は、それほど難易度は高くなく、しっかりと円の特徴を整理して解けば正解できたのではないかと思われる。

【4】は空間図形で直方体と動点が出題された。問1は三角形DPQで三平方の定理を使えば簡単に解ける問題であった。問2は少し難しく、四角形PEQRの図形が描けるかが1つめの勝負であり、さらにそこから辺の長さ等を導けるかが問題であり、受験生にとっては少し難しかったのではないだろうか。問3は体積求値の典型的な問題であり、大きな三角錐から小さな三角錐を引く問題であり、得点したい問題であった。

戸山の国語

2023年度入試問題

難易度の表記
 A:易問(全問正解したい)
 B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
 C:難問(差をつけるために得点したい)
 D:最難問

問題分析

【配点 計100点】
【1】漢字の読み 10点 【2】漢字の書き取り 10点
【3】小説文 25点 【4】論説文 35点 【5】融合文 20点

文章量および設問数は従来どおりであり、非常に標準的であった。選択肢も概ね容易に取捨選択できるものであり、記述問題もしっかりと訓練したうえで臨めば難しく感じることはない。ただし、比較的易しめの問題となっているため、ミスなく選択肢を選んでいく「正確性」とでもいうものが必要である。読解に時間をかけ過ぎず、しっかりと取れる問題を確実に取っていくことが、合格点に至ると考えられる。

【1】、【2】の漢字の問題については、例年どおり語彙力が問われるものだった。漢字自体は平易なこともあり、難易度はさほど高くはない。ただし、しっかりと対策をしておかなければ答えられない問題も、数問ではあるが出題されている。(読みの「ていげん」、書きの「試金石」「行雲流水」など)

【3】 (小説文『長い一日』滝口悠生/著 2021年)約2,800字
2019年度~2022年度まで、戸山高校では古めかしい文学的文章が出題されていたが、2023年度は傾向が変わり、現代の文章からの出題となっている。視点が移り変わったり、会話文がかっこで括っていなかったりと、多少特徴のある文体となっているが、戸山高校対策をしっかりと行ってきていれば問題はない。記述問題に関しては、行間をしっかりと把握する必要があるため、多少難しく感じる受験生がいたかもしれない。ただし、他と差をつけるためにはしっかりと記述してほしいところではある。

【4】 (論説文『万華鏡』寺田寅彦/著 1929年)約3,000字
上述のように、【3】では現代の文章が出題されたが、論説文(随筆文ともいえるかもしれない)としては昭和初期に出版された文章からの出題であった。ただし、多少文体が古いものの内容は読み取りやすく、設問に答える際にも文中に根拠が書かれているため、入試までにしっかりと訓練を積んでいけば得点は期待できる。200字の作文も文中での「温故知新」の内容を読み取り、その具体例を書く問題なので、時間があれば記述できた受験生は多くいたと考えられる。

【5】 (融合文『芭蕉の表現』上野洋三/著 2005年)
融合文に頻出の「松尾芭蕉」に関する文章から出題された。抜き出しや記述はなく、すべて選択問題になっており、そのほとんどが根拠を文中から探せるものである。多少特徴的なものは問5であるが、長めの選択肢を読み取る訓練を積んでいれば正答に至るのは困難なことではない。

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