日比谷高校問題分析 受験生情報局 | 河合塾Wings 関東
2025年度 日比谷高校の入試問題分析
日比谷の英語
2025年度入試問題
難易度の表記
A:易問(全問正解したい)
B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
C:難問(差をつけるために得点したい)
D:最難問
問題分析
今年度の問題構成は【2】が対話文、【3】が説明文、【4】が自由英作文となっており、前年までの構成と大きく異なる点はない。【2】対話文、【3】説明文について、語数や単語の難易度はおおよそ例年通りであり、文章読解自体の難易度に大きな変化はなかった。
【2】は蜂の巣分けや巣の構造を題材とした対話文であった。例年と同じく適文補充や図表を用いた設問が出題されている一方、語句整序の問題が出題されず、文法事項を問う問題が減った。その分、本文内容を踏まえた上で直接の記述がない内容の英文を完成させる選択問題が出題されたが、これは登場人物の意図を読み取る「読解力」が試される設問であった。また、本文中の空欄にあてはまる発言を10語以上15語以下の英語で書くという設問が出題され、前後それぞれ数行の内容から、解答となるべき英文が①疑問文であることを確認した上で、②主語(a reason)を確定し、③前置詞句や不定詞など必要な修飾語を文法的に正しく記述しきる、という難度の高いものであった。
【3】はガラス素材が我々人間生活の中でどのように活用されてきたかというテーマの説明文であった。説明文形式の読解問題で選択式問題は比較的平易なものが多く、余裕をもって合格するには全問正解したい。問2は英問英答で理由を2つ答えるもの。①我々人間がガラス素材を使って異なるガラス製品を創り出した理由、②それらを何千年もの間使い続けてきた理由を合計で30語から40語以内で答える内容のものであった。答えるべき理由を本文中から2か所探さなければならず、高得点を狙うならば、高いレベルの読解力と記述力が求められるであろう。加えて、問3の整序問題は、難易度的にはそれほど高くはないが、過去分詞のmadeを形容詞的用法なのかそれとも受動態として用いるのか、どちらも文としては完成されているので文の構造が見えにくい受験生も多かったのではないかとも伺える。その直後に、「今現在使っているガラスが形を変えて(リサイクル)100年後にもガラス製品として使用される」という記述から受動態の文であるといかに早く気が付けるかがカギとなったであろう。
【4】は連続する3つのイラストから状況説明をした上で自分の考えを50語程度の英語で記述する問題であった。自由英作文としては書くべきことがほぼ決まっている出題で、必要となる単語も基本的なものが多い。そのため、一通りは書くことができたという受験生も多かったのではないか。基本的な英作文を練習し、文法や単語を正確に記述できるようにしておくことが対策として有効だろう。
日比谷の数学
2025年度入試問題
難易度の表記
A:易問(全問正解したい)
B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
C:難問(差をつけるために得点したい)
D:最難問
問題分析
今年度も記述式が2題、【4】では会話文形式の問題など、出題傾向は昨年を引き継ぐ形となった。難度も年々易化傾向にあるなか、さらにそれに拍車がかかり、解きやすいセットとなっている。
【1】は5題からなる小問集合であった。方程式の出題がなく、「2025が登場する計算問題」や、「反比例の格子点の個数」など例年と毛色の違う出題もあったが、5題すべてが難度の高い問題という訳ではないので、手際よく解いて全問正解を目指したい。
【2】は例年通り関数から、放物線と直線をテーマとする問題であった。問1(2)は傾きが与えられ、「座標を文字で置く」ことや「三平方の定理」を利用して解く問題である。問2は「平面図形の最短距離」が条件となる問題であった。図形の知識を利用する問題群であるが、記述式の問題も含めて、すべて方針の立ちやすい問題なので高得点を狙いたい。
【3】も例年通り平面図形からの出題で、円がテーマとなる問題であった。短答式の問題である問1、問2(2)については、「特別な直角三角形の3辺比」や「相似な図形」の基本的な内容であったのでどちらも正解したい。問2(1)の相似の証明は記述式で、問1を利用すると等しい角に気付きやすい構成であった。時間を要した受検生もいるかもしれないが、難度の高い証明問題ではないので部分点は獲得したい。
【4】は昨年同様、会話文形式の立体図形にまつわる問題。数値はやや煩雑になるものの、文章で示される状態もイメージしやすく、方針は立ちやすい。4題出題されているが、熟考しなければいけない問題はなく、すべての問題に取り組みたい。
例年に増して解きやすい問題が多く、すべての問題に取り組めるよう、時間配分の仕方や判断力を磨いておきたい。また、各問題を最適な解法で突破するために、日ごろから計算の工夫を意識し、様々な周辺知識を応用できる力を身につけておきたい。
日比谷の国語
2025年度入試問題
難易度の表記
A:易問(全問正解したい)
B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
C:難問(差をつけるために得点したい)
D:最難問
問題分析
【1】漢字の読み 10点 【2】漢字の書き取り 10点
【3】小説文 28点 【4】論説文 32点 【5】融合文20点
昨年度と出題形式を比較すると、ほぼ同傾向の設問が並び、大きな変化は見られない。文章量は昨年と比べて全体で1,200字程度減少している。字数の減少の要因は【4】で、テーマは「個人の誕生」という抽象的なテーマで平易ではないが、受験者層を考えると難化したとは言えない。そのほか、小説文、融合文ともに長さ、難易度ともに難化はしていないが、【4】の250字作文は昨年度よりもテーマが難しかった。次年度以降、受験生としては、充分に対策して臨みたいところである。
【1】、【2】(漢字の読み書き)
書きの「ゲンカ」「イサイ」「カキュウ」「カイキ」は、日常で接する機会が無い熟語が出題されるのは例年通り。漢字表記で見れば、平易な感じの組み合わせであることも含めて、傾向通りであると言える。また、「ナマビョウホウ」は、三字熟語で、昨年の「フタイテン」に続き出題された。次年度も三字熟語の対策は必須だろう。
【3】小説文(砥上裕將「一線の湖」約3,650字、前年比+約250字)
「水墨画」の絵師の道に進むべきか迷う主人公が、師や兄弟子との交流を通じて、「水墨画」の世界に没入していく姿を描いた作品である。一昨年の「狩野永徳」の「画家」の文章と若干テーマが似通っているが、昨年同様に「現代」が舞台となる小説である。受検生にとってはなじみのない「水墨画」だが、主人公の心情把握が中心の設問で、難易度はそれほど高くないといえる。ただし、80字の記述問題は、模範解答を見ると部分点は取れるが、満点の解答を書くのは難しいだろう。
【4】論説文(山崎正和「柔らかい個人主義の誕生」約3,000字、前年比-約1,500字)
「個人」の誕生について述べた文章。平易ではないが、語彙レベルも文章構成も標準的であり、文章読解の基礎があれば読みこなせる文章である。また、字数が昨年から大幅に減少し、その分選択肢の吟味や250字作文に費やす時間を捻出できるようになったはずである。作文のテーマは、文章内容を理解したうえで、テーマに沿った作文を書かねばならず、昨年度のテーマの「AIの活用の可能性」に比べると難しい内容であったといえる。
【5】融合文(白洲正子「西行」一部改変 約3,000字、前年比-約600字)
比較的よく扱われる「西行」がテーマの融合文で、2022年度の共通問題でも対談形式で複数の文章が引用されているが、同文章が採用されている。有名な「西行」の和歌が複数登場するが、昨年同様に直後にそれぞれの解説があるため解釈については難しいとはいえないだろう。語彙問題として「名状しがたい」の意味が出題されたが、前後からも推測でき、昨年の文法同様にその場で対応することができるものであった。また、昨年に続き、小問3では、抜き出し問題が出題されているが、平易な難易度であった。全体的に高難度の問題がないことから、昨年同様に、この融合文で時間をかけずに高い正答率を出せるかが合格の一つの鍵であるといってよいだろう。
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