青山高校問題分析 受験生情報局 | 河合塾Wings 関東
2024年度 青山高校の入試問題分析
青山の英語
2024年度入試問題
難易度の表記
A:易問(全問正解したい)
B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
C:難問(差をつけるために得点したい)
D:最難問
問題分析
例年通り大問は3題の形式。本年度も【2】で対話文、【3】で説明文が出題された。【2】の文章量が少し増えたが文章自体は平易であり、限られた時間内で正確に処理することが合格のカギとなった。
【2】はフィンランドのヘルシンキで運行する路面電車に関する話題で、その魅力や歴史についての読解である。特徴的な乗車方法やヘルシンキにおける交通網の変化が対話形式で記述されている。身近な内容とは言いがたいが、イメージしやすいテーマではあった。問3の文整序問題は発言者と選択肢を照らし合わせることで、容易に解答できる問題であった。問4の不適切な選択肢を選ぶ問題は2022年度以来の出題である。前後の内容から、空欄にはマイナスイメージの選択肢が入ることがわかる。選択肢にも読みづらい文はないため、丁寧に解きたい。問5-aは時間内に解答するうえではやや難しい問題であった。意味内容だけでなく、品詞への理解も重要な設問である。
【3】は農業における問題点とその改善策についての説明文であった。社会情勢を反映した内容であり、前提知識がなくとも読みやすい文章であった。問2は動詞last(続く、継続する)の意味を類推しなければならなかった受検生にとっては多少苦労した問題かもしれない。語彙力の有無で難易度が変わる問題であった。問3の語句整序問題は、直前の表現をうまく活用すると解答がスムーズに導き出せる問題であった。こういった出題は他の自校作成問題校でも頻出のため、過去問題に触れる機会を多く持ちたい。問7の自由英作文は「食料問題をより簡単に解決するために、私達が日々の生活のなかでできること」について具体的な解決案を書く問題。解決案だけでなく、その考えに至った理由・根拠・具体例なども書けるとよい。日頃から社会問題について考え、理由と共に意見を述べる訓練をしておく必要がある。
青山の数学
2024年度入試問題
難易度の表記
A:易問(全問正解したい)
B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
C:難問(差をつけるために得点したい)
D:最難問
問題分析
問題の難易度の差が大きく、限られた50分という時間の中で解くべき問題と後回しにする問題の取捨選択が点差を分ける問題であった。
【1】は例年通り、5題構成の小問集合。問1の計算は和と差の積に分解する工夫を行う問題で即座の対応が求められた。すぐに工夫がひらめけばよいが、長く熟考するくらいなら地道にやった方が吉か。
【2】は例年通り関数からの出題であった。問2については、穴埋め形式かつ記述形式の問題で、記述の方向性が与えられているので、問題の意図を読み取る必要がある。問1から問3まで、問題の難易度は高くないので、後の問題のことを考えるとすべて正解しておきたい。
【3】は平面図形からの出題。問1、問2は標準的な問題なので正解したい。問3は等しい角度を選び、そのことを証明する問題であった。しかし、方針が立ちにくく補助線を引く必要もあり、非常に難敵と言える。ここを瞬時に飛ばし他の問題を考える時間を確保できたかが命運を分けたであろう。
【4】は空間図形からの出題。問2は先生と生徒の対話形式の問題でテンポよく読解して切り抜けたい。問3の五角形の面積を求める問題は、経験による差が出るところだが、計算量も多く時間に解き切るのは厳しいか。問1と問2の記述で点数を稼ぎたい。
他の自校作成問題校にも言えることだが、全体的に文章量が多く、計算力以外の「判断力」「読解力」も必要となる問題であった。
青山の国語
2024年度入試問題
難易度の表記
青山高校を受験するなら
A:易問(全問正解したい)
B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
C:難問(差をつけるために得点したい)
D:最難問
問題分析
【1】漢字の読み 10点 【2】漢字の書き 10点
【3】小説文 20点 【4】論説文 34点 【5】融合文 26点
【1】、【2】(漢字の読み書き)
読み取りは、「喫緊」など、やや難しいものがあるが、書き取りは、「紅梅」のように、平易な漢字の組み合わせだが、語句としては少し難しいものが出題されるいつもの傾向である。都立自校作成問題校の漢字によくある傾向であり、志望校以外の漢字にも目を向けて、対策するとよい。
【3】小説文(竹内 真「図書室のピーナッツ」)
図書館史や図書館概論など、図書館司書に関わる人物が主人公だったが、場面ごとの心情理解は難解なものではなく、話の舞台が耳慣れないだけで、落ち着いて読めば、しっかりと心情の理解ができる文章である。設問も例年通り心情把握に関する問題がほとんどで、選択肢は若干長いものが多かったことが昨年と異なる点である。
【4】論説文(文章1 上村 博「身体と芸術」・文章2 小林太一郎「藝術の理解のために」)
2022年度から続く2つの文章を読解させる形式が今年も出題された。2つの文章の共通内容としては、芸術をテーマにした文章で、鑑賞する側と創作する側について、それぞれ述べられている。設問は、問4の抜き出し問題で若干発見しづらい箇所が出題されている。また、問5では、指定語句が2つある15字以内の記述問題が出題されたが、こちらは内容把握ができていれば、書くことは難しいものではない。200字作文は、2つの文章の内容に加えて、例年の傾向通り設問に生徒A~Eの意見があり、それも踏まえて書かなければないため、しっかりと対策しておく必要がある。
【5】融合文(野内 良三「無常と偶然」)
昨年は「俳句」だったが、今年は「短歌」の融合文が出題された。例年通り本文に登場する短歌には、現代語訳や鑑賞文があるため、純粋に短歌を鑑賞する必要はない。(注)も多くつけられているため、それらを利用して読解していけばよい。設問では、昨年同様、融合文に記述は出題されなかった。また、書き抜き問題が問4、問5と連続で出題されており、問4③④では、若干難しめの箇所が解答になっているため、時間との勝負と考えられる。
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