数学講座案内 講座案内・時間割 | K会 春期講習
各講座の詳しい内容をご紹介します。
K会の教室窓口ではテキストもご覧いただけます。講座選択にあたってご参考になさってください。
数学講座入門 ~新中1生対象~
受講目安
K会レギュラー講座「M1」への入門講座です。興味のある新中1生の方であればどなたでもご受講いただけます。
講座内容
中学校に進学すると算数は数学へと名前を変えますが、算数と数学はどこが違うのでしょうか。算数では、ある特定の三角形の辺の長さを求めるといった個別の問題を解くことに興味を見いだしてきました。それに対して数学では、さまざまなことがらの統一的な説明や現象の中の規則性の発見が目的となります。たとえば、三角形の2辺の長さとその間の角がわかるとき、残りの1辺の長さを求める方法を考えること、それがどのような三角形であっても成り立つ求め方であると証明することが数学です。「いつでもこうなる」ということを「一般性」といい、これは数学における一つの重要な考え方です。「一般性」を導くために、数学は算数より問題の立て方が分かりづらいことが多くなります。そのため、数学を勉強するときには、まず具体的な身近でわかりやすいものから出発し、新たに学習する抽象的な概念を具体例と結びつけながら勉強することが重要です。本講座では、とてもおもしろい身近な例を題材にし、それをどのように数学の言葉で書くかということを体験します。ぜひ、本講座を通して数学の勉強方法を身につけると同時に、数学という学問の魅力を味わってください。
テーマ
第1講 論理的に説明する
第2講 数学的構造とは
第3講 無限回の操作
第4講 数の不思議
このようなことを学習します
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, …のように前の2つの数を足したものがその次の数になっているような数の列を、フィボナッチ数列といいます。フィボナッチ数列において、ある数を2回かけたものと、その前後の数をかけたものとの間には不思議な関係が成り立ちます。
1×1=1×2−1, 2×2=1×3+1, 3×3=2×5−1, 5×5=3×8+1,8×8=5×13−1, 13×13=8×21+1, 21×21=13×34−1,
34×34=21×55+1, 55×55=34×89−1, …
を見ると規則性が見つけられるでしょう。しかし、この規則は本当にずっと続くのでしょうか?一億番目の数についても成立するということを誰もが納得できるようにきちんと説明するにはどうすればいいでしょうか?これはほんの一例ですが、『数学講座入門』ではこういったわくわくするような題材をふんだんに扱います。
時間割・担当講師
- 日程
-
3月28日(金)~3月31日(月)
- 時間
-
14:00~17:10
- 講座コード
-
M221
- 講師名
-
浅井 拓衛
- 日程
-
4月2日(水)~4月5日(土)
- 時間
-
10:00~13:10
- 講座コード
-
M311
- 講師名
-
宿田 彩斗
数学講座入門 ~新中2生・新中3生対象~
受講目安
K会レギュラー講座「M1」への入門講座です。興味のある新中2生・新中3生の方であればどなたでもご受講いただけます。
講座内容
新中学2・3年生のみなさんは算数と数学の違いにだいぶ慣れてきたでしょうか。負の数が登場するだけでも、算数に比べて数学の世界は広がったように見えますが、数学の世界はもっと広大で、魅力的な話題がたくさんあります。身近な題材の中でさまざまな例を観察しながら法則性を発見し、正確に定式化して証明するというプロセスは、数学の醍醐味の一つです。こうした過程を経て多くの魅力的な理論が生み出されてきました。このようなプロセスは、進んだ理論の中だけではなく数学のいろいろな場面で体験することができ、数学のおもしろさを実感させてくれます。本講座では、みなさんに身近な題材を使って、自分で試行錯誤しながら法則性を発見し、それを証明をしてもらいます。「証明」と聞くと堅苦しく難しい印象を持つ人もいるかもしれませんが、発見した法則がいつでも正しいことをきちんと説明するためにはどうすればよいか?という観点から授業で丁寧に導入するので、証明に慣れていなくても心配ありません。数学学習の早い段階である中学生のうちに、数学の魅力を発見できることは今後の大きな財産になるはずです。
テーマ
第1講 不可能性の証明
第2講 格子点の幾何学
このようなことを学習します
6×6のマス目と、4つのマスからなるピースA、Bがあります。ピースを回転させたり裏返したりしてもよいとき、Aのみを使って6×6のマス目を敷きつめることはできるでしょうか?また、Bのみならどうですか?どちらの場合も、なかなかうまく敷きつめられないと思います。では逆に、敷きつめられないことを証明することはできるでしょうか?本講座では、こういったパズルのような楽しい問題を自分で手を動かしながら考えていき、証明を完成させる流れを学ぶことができます。
時間割・担当講師
- 日程
-
3月29日(土)・3月30日(日)
- 時間
-
10:00~13:10
- 講座コード
-
M211
- 講師名
-
坂本 平蔵
整数
受講目安
中学数学について一通り理解している方を対象とします。
講座内容
突然ですが、2の1000乗を101で割った余りはいくつでしょうか?あるいは、11で割ると9余り、13で割ると8余る整数はどのようなものでしょうか?本講座では、こうした整数の性質にかかわる素朴な問題に焦点を当てていきます。まずは整数を特徴づける「離散性」と呼ばれる性質について学び、最大公約数を求めるための手法であるユークリッドの互除法や、割り算の余りを簡単に扱うための道具である合同式などを取り上げます。こうした準備をもとに、「フェルマーの小定理」や「中国剰余定理」などの基本的かつ重要な結果に触れ、最終的には冒頭のような疑問に答えられるようになることをめざします。整数論の世界では、一見すると非常に簡単そうに見える問いかけであっても、答えるために深い考察を要することが多くあります。自分で手を動かし、定理の証明を追ったり演習問題を解いたりすることを通して、整数について深く考えることを楽しんでください。また、本講座は「数学の楽しさコース」の入門としてもおすすめです。4月からの受講を検討している方から、整数論の世界に触れてみたいという方まで幅広い方のご受講をお待ちしております。
テーマ
第1講 整数の離散性
第2講 ユークリッドの互除法
第3講 合同式とフェルマーの小定理
第4講 素因数分解と中国剰余定理
時間割・担当講師
- 日程
-
3月23日(日)~3月26日(水)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講座コード
-
M131
- 講師名
-
桝澤 海斗
現代数学への誘い
受講目安
高校数学について一通り理解している方を対象とします。
受講内容
「現代数学」と聞いて、みなさんは何を思い浮かべますか?中学や高校の数学を普通に学んでいるだけでは、その先にある世界について知る機会はなかなかありません。本講座では、中学や高校の数学を発展させるとどのような応用やより高度な理論があるのかということを、具体的な4つのテーマに焦点を当てて紹介していきます。たとえば第1講では、行列の理論を発展させて「定規とコンパスにより与えられた角の3等分ができるか」といった問題に応用します。また第2講では、座標幾何や関数の連続性の概念を応用して、図形の上に描けるループにどのようなものがあるのかを表す基本群の概念を導入し、伸ばしたり縮めたりしても変わらない図形の性質を探っていきます。これらの内容はこれまで学んできた中高数学の集大成である一方、現代数学へのほんの入口にすぎません。今回扱う内容はK会で4月から始まるより本格的な現代数学の学習とも直結する深いテーマです。「現代数学コース」の受講を考えている方も、現代数学という言葉に興味を抱いた方も、ぜひ本講座で現代数学の雰囲気を体感してください。
テーマ
第1講 作図可能性
第2講 基本群
第3講 複素関数
第4講 整数論
時間割・担当講師
- 日程
-
4月2日(水)~4月5日(土)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講座コード
-
M331
- 講師名
-
※参照
- 4/2(水)坂本 平蔵、4/3(木)神尾 悠陽、4/4(金)桝澤 海斗、4/5(土)神尾 悠陽
数列
受講目安
文字式、二次方程式についての基礎知識を必要とします。
講座内容
数が1番目、2番目、…と一列に並んだものを数列といいます。本講座のテーマは、前後の数の関係がわかっている数列に対して、n番目の数をnを用いて表す式を求めよう、というものです。たとえば「前の数に3を足すと次の数になる」といった規則であれば、簡単です。しかし「直前の2つの数を足すと次の数になる」などのように、規則を少し複雑にした途端、数列の振る舞いは捉えにくいものになります。授業では、簡単な数列を通してシグマ記号の使い方など数列の基本的な事項に慣れ親しんだ後、さまざまな工夫をこらして問題に取り組みます。その過程で、自然数に関する主張を証明するのに便利な数学的帰納法や、数列の1番目からn番目までの数の総和をnで表す方法を学びます。学んだことの成果をさまざまな数列に対して計算で確認することができるので、楽しく学習を進められるでしょう。
本講座の学習内容と中学・高校での履修時期
本講座の学習内容 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 |
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数列 | ※ | |||||
数学的帰納法 | ※ | |||||
数列の和 | ※ | |||||
階差数列 | ※ | |||||
漸化式の解法 | ※ |
テーマ
第1講 数列と数学的帰納法
第2講 数列の和
第3講 漸化式(1)
第4講 漸化式(2)
時間割・担当講師
- 日程
-
4月2日(水)~4月5日(土)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講座コード
-
M332
- 講師名
-
北村 隆之介
座標平面と複素平面
受講目安
文字式、集合についての基礎知識を必要とします。
講座内容
平面上の点と数との対応が本講座のテーマです。直線上の点は、数直線を考えることで実数と一対一に対応させることができました。この考えを推し進めて、平面上の点に実数の2つ組を対応させたものが座標平面であり、複素数を対応させたものが複素平面です。直線や円などの図形はある条件を満たす点の集まりとして定めることができますが、点と数との対応を通して、この条件を方程式によって表すことができます。したがって、文字式を計算したり、方程式を解いたりすることで代数的に図形の性質を調べることができるのです。その際、もっとも基本的な図形である直線や円を表す方程式を求めることが最初の問題になります。授業ではこうした基本事項から解説を始めますが、最終的には初等幾何のさまざまな定理が、補助線などの巧妙なひらめきをせずとも計算で証明できるようになります。代数的に図形を扱う手法の強力さを実感できるでしょう。
本講座の学習内容と中学・高校での履修時期
本講座の学習内容 | 中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高2 | 高3 |
---|---|---|---|---|---|---|
座標平面 | ※ | ※ | ||||
直線の方程式 | ※ | ※ | ||||
円の方程式 | ※ | |||||
複素数・複素平面 | ※ | ※ | ||||
複素平面上の図形 | ※ |
テーマ
第1講 座標平面と直線
第2講 座標平面上の円
第3講 複素数と複素平面
第4講 複素平面上の図形
時間割・担当講師
- 日程
-
3月28日(金)~3月31日(月)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講座コード
-
M231
- 講師名
-
石堀 朝陽
図形科学 ~正確な図を描こう~
受講目安
興味のある中高生の方であればどなたでもご受講いただけます。
受講内容
私たちの身の回りにあるさまざまな物(建物、橋、コンピュータなど)には、設計図があります。たとえば小さなねじ一つとっても、正確な図を描いて形を表現することは非常に大切です。図形科学では、どうすれば立体を平面上に正確に描き表すことができるかを考え、またそこから元の立体の性質を取り出す方法について考察します。本講座では、直線・平面・多面体・球といった基本的な立体やそれを組み合わせた立体について三角定規とコンパスだけを用いて取り組みながら、空間図形に対する理解を深めていきます。自分で試行錯誤するほうが解法が身に付くため、講義は最小限にとどめ、演習を中心に進めていきます。大いに想像力を働かせて問題を解いてください。できあがった美しい図を見るときには、大きな達成感を得られるでしょう。
テーマ
第1講 投影の基本
第2講 いろいろな手法
第3講 総合演習(1)
第4講 総合演習(2)
このような問題を解きます
空間内に線分AB、線分CD、点Pがあり、それらを真上から見ると図1、正面から見ると図2のようになっているとします。Pを通り線分AB、線分CDの両方と交わる直線を、図1と図2の中に描き入れなさい。
時間割・担当講師
- 日程
-
4月2日(水)~4月5日(土)
- 時間
-
14:00~17:10
- 講座コード
-
M321
- 講師名
-
床呂 光太
ゲーム理論 ~行動戦略決定の数学~
受講目安
文字式、二次関数、確率についての基礎知識を必要とします。
講座内容
ゲーム理論とは、「人々がそれぞれ自分の利益を大きくしたいときに、他人の行動も考慮するとどう行動をするのが最もよいか」という問題を扱う分野です。例えば、2人でじゃんけんをすることを考えてみましょう。このじゃんけんは特殊で、グー・チョキで勝利したときには1点、パーで勝利したときには2点を相手から奪えるものとします。このゲームでなるべく多くの点数を得るにはどうすればよいでしょうか?じゃんけんには最強の手は存在しません。パーばかり出し続ける戦略では、チョキを出されることで簡単に負けてしまいます。特定の手ばかり出し続けるのではなく、よりバランスのとれた戦略が求められることになりそうです。本講座では上記のような「ゲーム的状況」を数学的に定式化し、確率や期待値の計算も利用しながら、各プレーヤーにとって合理的な戦略とはどのようなものかを考えていきます。現代数学として発展しているだけでなく、工学・経済学・社会学などにも応用されているゲーム理論の世界に足を踏み入れてみませんか?
テーマ
第1講 戦略型ゲームとナッシュ均衡
第2講 混合戦略とナッシュ均衡
第3講 展開型ゲームとナッシュ均衡
第4講 部分ゲーム完全均衡と繰り返しゲーム
時間割・担当講師
- 日程
-
3月28日(金)~3月31日(月)
- 時間
-
14:00~17:10
- 講座コード
-
M222
- 講師名
-
平山 楓馬
【数学×物理】Fourier級数論
受講目安
中学数学について一通り理解している方を対象とします。
講座内容
数学や物理学では、関数の振る舞いを調べることが重要です。そのため、調べたい関数を、すでによくわかっている関数の組み合わせとして表すことは非常に有用です。たとえば、多項式の“和”として表すTaylor級数や、三角関数の“和”として表すFourier級数などが開発されてきました。本講座で扱うFourier級数論とは、少なくとも古典的には、「どんな関数も必ず三角関数の “和(” Fourier級数)で表せるか?」というテーマを探究する分野だと言えます。第1講と第2講では高校程度の三角関数と微積分を速習し、第3講でFourier級数の計算に慣れてからDirichletの定理を証明します。また、Fourier級数によって等周問題が解決できたり、数論で非常に重要なRiemannゼータ関数の正の偶数に対する特殊値(特にBasel問題)が計算できたりと、数学上の幅広い応用が可能であることを実感します。第4講では、Fourier級数が微分方程式に応用できること、したがって物理学(力学、熱力学、振動・波動論、量子力学など)に応用できることを学びます。基本的な中高数学の計算によって、数学や物理学への華々しい応用が得られる様子をぜひ実感してみませんか。
テーマ
第1講 三角関数
第2講 微積分
第3講 Fourier 級数
第4講 物理学への応用
時間割・担当講師
- 日程
-
4月2日(水)~4月5日(土)
- 時間
-
10:00~13:10
- 講座コード
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C311
- 講師名
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熊谷 勇輝
数学オリンピックに学ぶ証明問題の考え方
※この講座は録画配信も行います。
※ライブ配信ではなく授業を録画したものとなります。
※受講料は対面授業と同一料金です。
※詳しくはお問い合わせください。
受講目安
中学数学について一通り理解している方を対象とします。なお、問題は本選や国際大会で出題されるようなレベルのものを扱います。
受講内容
みなさんは数学オリンピックの問題を見たことがありますか? 数学オリンピックの問題は普段学校で扱う数学の問題とは一味違い、深い思考力が必要とされ、慣れていないととっつきにくいものが多いように思われます。本講座では、数学オリンピックの本選や国際大会に出題されるような証明問題への取り組み方を、国際数学オリンピックのメダリストでもあるK会の講師がその経験を活かしながら丁寧に解説します。問題の考え方、解き方を解説し、必要に応じてよく使う知識や手法についても説明します。本講座を受講して実際に数学オリンピックに参加してみるのもよいでしょう。また、数学オリンピックの問題に触れることによって、学校で習う数学とは違ったおもしろさを感じることもできるでしょう。数学オリンピックの問題に挑戦することによって思考力を伸ばし、今後の数学学習に大いに役立ててください。
テーマ
第1講 整数分野の問題(1)
第2講 整数分野の問題(2)
第3講 組合せ分野の問題(1)
第4講 組合せ分野の問題(2)
●日本数学オリンピックとは…
日本数学オリンピック(JMO)は、国際数学オリンピック(IMO)へ参加する代表を選ぶためのコンテストです。 JMOには、予選と本選があり、予選は1月に実施され、成績順にAランク(予選合格・約200名)・Bランク(Aランク者を含めて上位50%まで)・Cランクと定めています。 本選は2月にAランク者を対象に行われ、約20名がJMOのAAランク者に選ばれ、優勝者には川井杯、さらに成績順に金・銀・銅のメダルが授与されます。 このAAランク者がIMOの日本代表選手候補として3月の合宿に参加し、そこでのテストの結果等に基づいて日本代表選手6名が選ばれます。
- 2025年度の予選は11月に実施されることが発表されました。スケジュールの詳細については、数学オリンピック財団のホームページをご確認ください。
時間割
【対面】
- 日程
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4月2日(水)~4月5日(土)
- 時間
-
14:00~17:10
- 講座コード
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M322
- 講師名
-
馬杉 和貴
【録画】
- 配信期間
-
4月15日(火)~5月6日(火)
- 講座コード
-
M322
- 講師名
-
馬杉 和貴
-
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