スタッフからのお知らせK会本郷教室
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━【講師コラム特別号:「AIと共に暮らす」 】━
2024年4月18日 更新
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━【講師コラム特別号:「AIと共に暮らす」】━★エンジニアとして働く筆者(元K会情報科学講師)から、これからの情報社会を担っていく中高生へのみなさんへのメッセージ★
絵を書いたり、翻訳したり、ここ数年でコンピュータのできることが飛躍的に増えました。もちろん、ここに至るまでにはコンピュータの性能改善や基礎研究の積み重ねがたくさんあったのですが、利用者から見ると急に「賢く」なったように見えますよね。あまりのスピードで賢くなっていくものですから、AIのせいで多くの仕事が失われるんじゃないか、もう勉強なんてしなくてもいいんじゃないか...そんな声も聞こえてきます。つい最近も、数学オリンピックの問題を解くAIができたということで話題になりました。本当に仕事がなくなるのか、勉強しなくていいのか。これらにはっきりとした正解はありませんが、今回はこのことについて考えてみましょう。
いまでは当たり前の自動車ですが、発明されたときは社会が大きく変わったことでしょう。馬車の仕事はどんどん減ってしまったはずです。同じように、AIが登場して無くなる仕事も実際にあるかもしれません。では、馬車の仕事が無くなったから経済が停滞してしまったのでしょうか?車には運転手が必要ですし、車を作る仕事も新しく生まれます。仕事を一時は失った騎手の人も、新しい仕事につくチャンスがあります。新しい技術が生まれると、新しい仕事が必ず生じます。
では、AIが進歩するとできる新しい仕事は何なのでしょうか。私の周りを見る限りは「AIをうまく仕事に組み込む」仕事が注目されています。今までやってきた仕事を、どうやってAIにやらせるのかということです。えっ、AIは何でもできるんじゃないの?いいえ、実はまだまだなんです。もちろん、すべてが何でもできるAIの研究もされていますが、まだほど遠いと言わざるを得ません。今必要とされているのは、例えば今まで機械設計をしていた人たち、経理をしていた人たち、製造をしていた人たちなど、AIとは程遠かった分野にいかにAIを組み込んで、より効率を上げるかということなのです。
では、こういう「AIをうまく仕事に組み込む」仕事をできるようになるにはどうすればよいのでしょうか?安心して下さい、今まで通り勉強を続ければよいのです。うまく仕事にAIを組み込むためには、まず組み込みたい仕事のことを良く知っていなければいけません。これを専門用語では「ドメイン知識」と呼びます。エンジニアになりたい人はエンジニアを目指せばいいし、先生になりたい人は先生を目指せばいいし、そのまま安心して勉強をサボらず続けるのが大事です。その仕事のドメインを自分で持っていることが大事。この記事を最後まで読むとわかりますが、もしやりたい仕事が思いつかなくても、ちゃんと勉強するのが大事。「AIがなんでもやってくれるから」とあぐらをかいてサボっていると、それこそ自分の仕事が無くなってしまうことでしょう。AIにすべてを任せるのではなく、AIをひとつの道具として仕事で使う姿勢でいることが、大切なのです。AIだけ、プログラミングだけ、情報科学だけやっていればいい、そんなことはありません。わたしの専門も物理ですし、AIはあくまで道具としてたくさん使っています。
一例として、翻訳の話をします。わたしは昔から言語が好きで、英語以外にもロシア語をメインに様々な言語を学んできました。異なる国の人とお話するのは楽しいし、映画や小説の翻訳がどうなっているのかを考えるのがとても好きです。昨年、出張中に翻訳者の方たちといろいろな場所で出会って、翻訳の仕事とAIについて教えてもらいました。最近は翻訳者もAI翻訳ツールを使います。とても便利で、大変効率が良くなったといいます。でも、翻訳者の仕事はなくならない。それは、ことばを理解するということは背景の文化の理解も必要とするからです。
例えばある通訳者によると、ドイツでドイツ語と日本語の通訳をする際にこんな問題があったそうです: ある日、出張中の日本人ビジネスマンたちが現地のドイツ人たちと集まったときに、「最近は忙しすぎて妻と会っていない」「子供が顔を忘れちゃっているかもしれない」等と話したそうで、通訳者はそれをそのままドイツ語に訳したそうです。これは、現在のAIならたいへん上手に翻訳できます。でも、それを聞いたドイツ人たちは大変怪訝な顔になりました。そこで通訳者、つまり文化を知っている人の出番です。ドイツでは、基本的にみんな定時で帰り、仕事よりも家族を大事にします。わたしもしばらく滞在したことがありますが、17時をすぎるとちらほら川辺に出てきてゆったりとした時間を過ごしていたように思います。ドイツではそういう文化ですから、仕事が忙しすぎて家族をないがしろにしてしまう日本人の姿勢が理解できず、何か家庭に深刻な問題があるのではないかと思ってしまったのです。通訳者はすかさずこういった背景を伝えたことで、場の緊張がほぐれました。こういうのは、AIにはまだまだできないのです。ここでは、国ごとの仕事の姿勢の違いが「ドメイン知識」だったわけですね。どんな文章も、翻訳するとたくさんの情報が失われています。気になった方は翻訳者のエッセイを読んでみると良いでしょう。そして英語がある程度できるようになったら、字幕付きの映画をぜひ見てみて下さい。字幕と音声でこめられた意味が違うのはよくあることです。そして違った意味を与えつつも不自然にならないようにするところに(特に映画ではテンポも大事です)、翻訳者の腕が試されます。ダジャレなんかが入ってきたら、もう大変です。
データとしての文章を翻訳するのはAIでもできますが、それを現実感のある「意味」として捉えるのは、常にわたしたちです。意味が頭に現れるのはわたしたちの脳の生物学的な働きですから、これはどうやってもAIでは代えられません。そう、データはAIが扱いますが、それをどう判断するのかは、つねに私達の仕事なのです。翻訳に限らず、AIが出したものというのは、正しくないかもしれない。むしろ、一見それっぽく正しそうだけど、実は間違っている文章を作るのは、今のAIが非常に得意なことです。偽物のニュース画像や動画が流行ってニュースで問題になっています。。正しさのゴールキーパーは、私達がしなければなりません。
そして、別にこれはAIに限った話ではありません。みなさんはこれから、いろいろな場面で決断が必要になります。これから受験を控えるみなさんにとっては学校の選択もそうです。大学受験であれば学部はどこにするのか。そして大人になったら、大きな値段の買い物をしたり、どんな会社で働いたり、誰と結婚したり。実際に選択をして、何が起こったとしても、それはその選択をした人の責任になります。そして、そこからより良い状況に持っていくのもまた、本人の責任と意思で行うのです。大人になると、周囲の人は責任を取ってくれません。周りの意見やデータを整理して、正しいものを見極める。これを責任を持って行うには、何より本人が勉強するしかないのです。間違った意見を敢えて伝えてきた悪い人に責任を問うのも、本人の責任。そしてありがたいことに、社会ではピンチになったときに国が手助けする制度(社会保障)が充実していますが、こうして制度をちゃんと見つけて使うのも本人の責任です。もちろん、こうした判断を行うためにAIを道具として活用することができます。うまくAIを使えば効率よく決断できるようになりますが、それでも最後の一押しは、みなさんが勉強してきた経験に基づいて決めることになります。
ここまで読んで、みなさんが自信を持ってAIとともに暮らしてゆく自信を持ってくれれば、わたしはとても嬉しいです。AIで仕事がなくなる、勉強しなくていい、そういった意見にも、ちゃんと自分の頭で考えられるタネが身についていますように。どうぞ不安に思わず、AIを十分に道具として活かして(もちろん理解したうえで距離を取るのもアリですよ)、みなさんの将来に役立ててくださいね。もちろん、この記事に書いてあることも一個人の意見であることをお忘れなく。そしてわたしは、みなさんがたくさんAIを使ったとしても地球のエネルギーが足りなくならないように、頑張って新しいコンピュータの仕組みを考えています。
(翻訳の難しさと面白さに関するオススメの本: 奈倉 有里『ことばの白地図を歩く: 翻訳と魔法のあいだ』)
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★春期講習のお知らせ★
2024年3月10日 更新
みなさんこんにちは。K会事務局です!
早速ですが、みなさん、春休みのご予定はもうお決まりですか?
K会の講習の受講理由の一つに「時間があったから新しいことに挑戦しようと思った」というお声があります。
ハイレベルな内容を扱うK会ですが、実は予備知識不要としている入門講座も多く、気軽にご受講いただけます!
講座のラインナップはこちらから
◆予備知識が必要ない講座
・数学講座入門~新中1生対象~
・数学講座入門~新中2・新中3生対象~
・情報科学講座入門~新中1生対象~ ←プログラミングの基礎を学びます
・位相幾何学入門(長さ・大きさなどの関係を無視し、その図形の不変な性質を見つけたり、そのような変形のもとでどれほど異なる図形があるかを研究する幾何学)
・Processingによる初めてのプログラミング
・動物発生学・解剖学入門(生物)
・概説・地理の世界
・地学を概観する
・言語学オリンピックで入門する基礎言語理論
これらの他に「物理チャレンジへの一歩」「化学グランプリに挑戦してみよう」といった科学オリンピック対策講座もご用意しています。
物理チャレンジや化学グランプリは4月から参加申し込みがスタートしますから、初めて挑戦を考えている方にはピッタリの講座です!
少しまとまった時間の取れる春休みは、新しいことにチャレンジするのにピッタリです。
進級・進学というこのタイミングにぜひK会で新しい学問に挑戦してみましょう!!
★お申込・お問合せ★
K会事務局:03-3813-4581
日・月を除く13:00~19:00の間でお電話を受け付けております。
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ハイレベルな内容を扱うK会ですが、実は予備知識不要としている入門講座も多く、気軽にご受講いただけます!
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◆予備知識が必要ない講座
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・数学講座入門~新中2・新中3生対象~
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・Processingによる初めてのプログラミング
・動物発生学・解剖学入門(生物)
・概説・地理の世界
・地学を概観する
・言語学オリンピックで入門する基礎言語理論
これらの他に「物理チャレンジへの一歩」「化学グランプリに挑戦してみよう」といった科学オリンピック対策講座もご用意しています。
物理チャレンジや化学グランプリは4月から参加申し込みがスタートしますから、初めて挑戦を考えている方にはピッタリの講座です!
少しまとまった時間の取れる春休みは、新しいことにチャレンジするのにピッタリです。
進級・進学というこのタイミングにぜひK会で新しい学問に挑戦してみましょう!!
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K会事務局:03-3813-4581
日・月を除く13:00~19:00の間でお電話を受け付けております。
━【「音楽から見る数学8」(元K会生・元K会数学科講師:布施音人) 】━
2024年3月7日 更新
━【「音楽から見る数学8」(元K会生・元K会数学科講師:布施音人) 】━
★このコラムでは、数学と音楽の両方に魅せられてきた筆者が、数学と音楽の共通点を考える中で見えてくる数学の魅力について、筆者なりの言葉でお伝えしていきます★
― 音と色1 ―
こんにちは。元K会数学科講師の布施音人です。
今回は一旦音楽の話を離れて、音波と同じく波動の現象である光についてつらつらと書いてみたいと思います。
ご存じの方も多いと思いますが、光は電磁波の一種であり、電磁波の中で人間の眼が感じることのできる波長の範囲は約380〜780nmです。この範囲(可視範囲)にある電磁波を可視光、あるいは単に光と呼びます。普段眼に入ってくる光には様々な波長の成分が含まれており(複合光と呼びます)、例えば太陽光は可視範囲の波長の光がほぼ均等に集まってできています。光を波長ごとに分け、各波長の成分がどの程度含まれているかをグラフなどで表したものを分光分布といいます。インターネットで検索すれば様々な光の分光分布が見つかると思います。
さて、分光分布と色の関係について考えてみましょう。まず、単一波長の光の色は、780nm付近が赤で、380nmに近づくにつれて、赤→橙→黄→緑→青→藍→青紫のように見えます。次に、複合光について考えるために、私たちの眼が光をどのように感じ取っているかについて少し見てみましょう。私たちの眼の中で、光を感じ取って神経信号へ変換しているのは、網膜に存在する視細胞と呼ばれる細胞たちです。視細胞は錐体細胞と杆体細胞に分類されますが、色に関わるのは錐体細胞の方です。錐体細胞にはS錐体、M錐体、L錐体の3種類があり、それぞれ主に青い光、緑の光、赤い光の強弱を感じ取ります。ちなみに、それぞれ波長が短い、中くらい、長いということでShort、Middle、Longの頭文字となっています。つまり、複合光には様々な波長の成分が含まれていますが、私たちの眼はそのうち3つの「波長」の強度しか感じ取れない、ということになります。(各錐体細胞は完全に特定の波長の光の強さだけを感じ取るわけではないため、「波長」とカギ括弧をつけました。)可視光全体はパラメータが無数にある(無限次元)が、私たちが感じる「色」はパラメータが3つしかない(3次元)といった方がわかりやすいでしょうか。また、別の見方をすると、分光分布が異なっていても私たちの眼には同じ色に見えるような光の組が無数に存在することも分かります。
ここで、人間が色を表す方法をいくつか見てみましょう。コンピュータで画像などを扱われる方はRGBという概念をご存じかと思います。これは、光の三原色である赤、緑、青の3色の光の合成として様々な色を表す方法です。一方、印刷業界などではCMYKという表現方法がよく用いられます。Cはシアン、Mはマゼンタ、Yはイエローで、Kは黒だと思ってよいです。詳細は省略しますが、Kは理論上は不要で、CMYの3色(これらは色の3原色と呼ばれます)で様々な色を表すことができます。また、色の三属性はご存じでしょうか。色相・彩度・明度のことで、彩度は鮮やかさ、明度は明るさで、色相は「赤み」「青み」といった色みの性質のことです。そして、これらの三属性に沿った色の表現方法が世の中には複数存在します(PCCS、マンセル表色系など)。そのほかにも、オストワルト表色系、Lab表色系など、色を表す方法は多数考案されています。
これらの色の表し方は基本的にどれも、3つのパラメータを指定することで得られますが、これも、私たちの眼が色を感じ取るとき、3つの座標軸で捉えていることと関係しているといえるでしょう。また、色立体という概念があり、これは特定の表色系に対応する座標のもとで、空間上の各点に色を配置したものです。画像検索してみると面白いかもしれません。
また、光の感じ方は動物によっても異なるようです。たとえば、犬が見る世界はモノクロだと言われてきました。その場合、明度の1次元しかないということになるかと思います(実際には青と黄色を区別でき、2次元であるようです)。逆に4種類以上の波長を見分ける視細胞を持った動物はいるのでしょうか。どのように見えるのか、気になりますね。
さて、光の色の話は、波長の類推から音の話にもつなげることができますが、これは次回以降で述べてみたいと思います。
★このコラムでは、数学と音楽の両方に魅せられてきた筆者が、数学と音楽の共通点を考える中で見えてくる数学の魅力について、筆者なりの言葉でお伝えしていきます★
― 音と色1 ―
こんにちは。元K会数学科講師の布施音人です。
今回は一旦音楽の話を離れて、音波と同じく波動の現象である光についてつらつらと書いてみたいと思います。
ご存じの方も多いと思いますが、光は電磁波の一種であり、電磁波の中で人間の眼が感じることのできる波長の範囲は約380〜780nmです。この範囲(可視範囲)にある電磁波を可視光、あるいは単に光と呼びます。普段眼に入ってくる光には様々な波長の成分が含まれており(複合光と呼びます)、例えば太陽光は可視範囲の波長の光がほぼ均等に集まってできています。光を波長ごとに分け、各波長の成分がどの程度含まれているかをグラフなどで表したものを分光分布といいます。インターネットで検索すれば様々な光の分光分布が見つかると思います。
さて、分光分布と色の関係について考えてみましょう。まず、単一波長の光の色は、780nm付近が赤で、380nmに近づくにつれて、赤→橙→黄→緑→青→藍→青紫のように見えます。次に、複合光について考えるために、私たちの眼が光をどのように感じ取っているかについて少し見てみましょう。私たちの眼の中で、光を感じ取って神経信号へ変換しているのは、網膜に存在する視細胞と呼ばれる細胞たちです。視細胞は錐体細胞と杆体細胞に分類されますが、色に関わるのは錐体細胞の方です。錐体細胞にはS錐体、M錐体、L錐体の3種類があり、それぞれ主に青い光、緑の光、赤い光の強弱を感じ取ります。ちなみに、それぞれ波長が短い、中くらい、長いということでShort、Middle、Longの頭文字となっています。つまり、複合光には様々な波長の成分が含まれていますが、私たちの眼はそのうち3つの「波長」の強度しか感じ取れない、ということになります。(各錐体細胞は完全に特定の波長の光の強さだけを感じ取るわけではないため、「波長」とカギ括弧をつけました。)可視光全体はパラメータが無数にある(無限次元)が、私たちが感じる「色」はパラメータが3つしかない(3次元)といった方がわかりやすいでしょうか。また、別の見方をすると、分光分布が異なっていても私たちの眼には同じ色に見えるような光の組が無数に存在することも分かります。
ここで、人間が色を表す方法をいくつか見てみましょう。コンピュータで画像などを扱われる方はRGBという概念をご存じかと思います。これは、光の三原色である赤、緑、青の3色の光の合成として様々な色を表す方法です。一方、印刷業界などではCMYKという表現方法がよく用いられます。Cはシアン、Mはマゼンタ、Yはイエローで、Kは黒だと思ってよいです。詳細は省略しますが、Kは理論上は不要で、CMYの3色(これらは色の3原色と呼ばれます)で様々な色を表すことができます。また、色の三属性はご存じでしょうか。色相・彩度・明度のことで、彩度は鮮やかさ、明度は明るさで、色相は「赤み」「青み」といった色みの性質のことです。そして、これらの三属性に沿った色の表現方法が世の中には複数存在します(PCCS、マンセル表色系など)。そのほかにも、オストワルト表色系、Lab表色系など、色を表す方法は多数考案されています。
これらの色の表し方は基本的にどれも、3つのパラメータを指定することで得られますが、これも、私たちの眼が色を感じ取るとき、3つの座標軸で捉えていることと関係しているといえるでしょう。また、色立体という概念があり、これは特定の表色系に対応する座標のもとで、空間上の各点に色を配置したものです。画像検索してみると面白いかもしれません。
また、光の感じ方は動物によっても異なるようです。たとえば、犬が見る世界はモノクロだと言われてきました。その場合、明度の1次元しかないということになるかと思います(実際には青と黄色を区別でき、2次元であるようです)。逆に4種類以上の波長を見分ける視細胞を持った動物はいるのでしょうか。どのように見えるのか、気になりますね。
さて、光の色の話は、波長の類推から音の話にもつなげることができますが、これは次回以降で述べてみたいと思います。