共通テスト受験生への教科別学習アドバイス(国語) 共通テストの教科別学習アドバイス | 大学入試解答速報
河合塾国語科講師が、具体的に学習法をアドバイス!
【topics】
現代文ではグラフなどを用いた第3問が2025年度から新たに出題されました。また第1問、第2問は1つの文章からの出題となり、国語全体で選択肢がおおむね4つに減るといった変化もみられました。時間内でさまざまな文章・資料を読み解くために、まずは基礎知識と正確な読解力を身につけましょう。
現代文
1.問題の概要
第1問は評論、第2問は小説から出題されました。それぞれ複数文章からの出題ではなくなり、第2問では2024年度に復活した語句の意味を問う知識問題も出題されませんでした。
2025年度から新たに出題された第3問は、外来語の使用をめぐる問題について、複数資料(生徒が書いた【文章】やグラフなど)を読み解き、【文章】の加筆修正として正しい内容の選択肢を選ぶという形式の問題でした。それぞれの資料の内容を整理しつつ、設問や出題者の意図と照らし合わせながら、正解選択肢を選ぶ練習が必要となります。
2.根拠に基づいて選択肢を選ぶ練習をしよう
まずはさまざまな文章に触れ、どのような内容でも読みこなせるように練習しましょう。また、選択肢を正確に読み、正解以外の選択肢の間違い箇所を指摘できるようにしてください。本文の根拠を把握したうえで確実に選択肢を見極められる力を身につけることが重要です。
3.多様な文章の問題演習を重ねよう
共通テストでは複数の文章や図表・グラフなどを組み合わせた問題が出題される可能性があります。授業や問題集などを利用して複数の題材を比較し、関連づける問題にも取り組んでおいてください。多様な問題に取り組んでおけば、新傾向の問題が出題されたときにも冷静に対応できるようになります。
古文
1.問題の概要
鎌倉時代の擬古物語【文章Ⅰ】と、それに影響を与えた物語【文章Ⅱ】からの出題。二つの文章の共通点と相違点について問う設問が出題されました。共通テストにおいて新傾向の設問として定着していた「語句の表現と内容」について問う設問がなくなり、センター試験でよく出題された「敬語の種類と敬意の方向」を問う、敬語単独の設問が出題されました。例年同様、和歌の内容について問う設問も出題されています。
2.学習した単語・文法の知識をもとに、文章を読む訓練をしよう
共通テスト対策としては、単語をたくさん覚えること、古典文法を一通り覚えることが、まずは大切になってきます。そのうえで普段から古文を読むときに、その文章の中に覚えた単語や文法事項が出てきたら、それらがどのように使われているかに気をつけましょう。そのためには、文章を正確に現代語訳する練習をすると良いでしょう。そして、問題演習を行うときには、共通テストの傾向に沿った演習問題を、時間を計って、1題20分程度で解く練習をしましょう。
漢文
1.問題の概要
出題頻度の高かった漢詩は出題されず、日本漢文で二人の漢学者についての評論が出題されました。基礎知識だけで正解できる問題が2024年度よりも減少した一方で、説明問題については紛らわしい選択肢が少なくなりました。問6は各文章の結論部分を問う趣旨説明の問題で、それぞれの文章について正しく趣旨を捉え、二つの文章を関連づける力が求められました。
2.読解力養成のために、句形・重要語の習得に努めよう
共通テストは複数の文章を関連づける問題となっていますが、十分な読解力があれば解答することができます。したがって、対策も単独の文章からの出題と変わりなく、句形・重要語・頻出表現等に習熟し、読解力を養うという地道な作業が最も効果的です。また、いったん学習した文章は機会を見つけて、繰り返し声に出して読んでみるのもよいでしょう。音読は読解力の養成や書き下し文の錬成等に極めて有効です。
河合塾の共通テスト対策
共通テスト対策講座では、共通テストで必要となる知識の理解、習得を行いつつ、今までに実施された試験の分析を踏まえた問題形式に取り組むことで、本番での高得点獲得をめざします。
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