vol.8 富士 晃成さん・小泉 淳之介さん(2016年度取材) | 卒業生インタビュー 卒業生インタビュー「K会と私」 | 会員の活躍・卒業生の声 | K会
卒業生インタビュー「K会と私」~卒業生に、K会についてお話しいただきました~
「学年が上がると受験参考書などには全くないような内容ばかりで…それらはまさにK会でしか学べないという感じでしたね。」
■vol.8(2016年度取材)
富士 晃成さん(筑波大学附属駒場高校出身)/東京大学理科一類進学
筑波大学附属駒場高校卒。
中学2年生の春からK会で学び、現役で東京大学一類に進学。
高校在学中には2014年日本数学オリンピック成績優秀者、2015年アジア太平洋数学オリンピック銀賞を受賞。
小泉 淳之介さん(筑波大学附属駒場高校出身)/東京大学理科一類進学
筑波大学附属駒場高校卒。
高校3年生の春からK会で学び、現役で東京大学一類に進学。
高校在学中には全国物理コンテスト「物理チャレンジ2015」で金賞を受賞。
まず、K会に通うようになったきっかけを教えてください。
富士:学校の数学研究会の先輩からK会の話を聞いていて、中2から通うようになりました。テキストなども見せてもらっておもしろそうだなと思っていたので。
小泉:僕はK会の存在はなんとなく知っていたのですが、直接のきっかけは高2くらいから現代数学を勉強したいなと思ったことです。でも自分だけで学ぶのは厳しいと思っていて、「あ、K会があるじゃないか」と。
実際に通ってみてどんな印象を受けましたか?
富士:1年目の講座(MⅠ)で複素数などもやっていて、少し驚きました。また、学年が上がると受験参考書などには全くないような内容ばかりで…それらはまさにK会でしか学べないという感じでしたね。
小泉:僕はMⅢX(現代数学)講座からで、1学期は思ったとおりの感じでちょうどいいと思っていましたが、2学期に入ってこれはやばいな、と。例えば「ガロア理論」のテキストなどは他のどこでも見たことのないようなものでしたし…「できるのかな?」と思いました。
富士:だんだんテキストから数字が消えていくんですよね(笑)。並ぶ記号を見て最初は戸惑いがありました。
そこからだんだん楽しくなっていきましたか?
富士:僕は正直、高1まではなかなか思考が追いつかなくて、楽しいとまではいかなかったですね。でも、後になって徐々にこんなことやってたんだなと分かってきました。いずれ大学でもやることだと思っていたので、全てが完全に分からなくても将来役に立つと思ったことがモチベーションに繋がりました。
小泉:僕も全部が理解できていたわけではなく、今になって分かってきたことも多いです。でも興味があることの雰囲気をつかむだけでも良かったし、新しいことを学ぶことがとにかく楽しかったです。
集中講座で印象に残っているものはありますか?
富士:「整数論」はかなりおもしろかったです。「フーリエ級数論」も物理などにつながるし、印象的でしたね。
講師についてはどんな印象がありますか?
小泉:若い方たちだということに驚きましたが、現在数学科に在籍している人に教わることができたのはとても良かったと思います。
富士:数学の内容以外に、大学生活の話も聞くことができました。また、数学オリンピックに挑戦するにあたって、お勧めの書籍を教えてもらったり、分からない問題のアドバイスをもらったりしたことが大きかったですね。
お二人とも数学オリンピックや物理チャレンジに挑戦されましたが、特に思い出深いことは?
富士:やはり気の合う知り合いが増える、世界が広がるというのが大きかったです。
小泉:同感です。大学のクラスにも物理オリンピックのメダリストが複数いて、興味があることを話せる友人ができることはすごく良かったです。
K会で学んだことは大学に入ってから役立っていますか?
富士:役に立ちまくり、と言っていいです(笑)。数学はこの先どのようなことをやるかが見通せていますし、理科も結局は数学に繋がるところが大きいと思います。数学が分かっていないと大学の勉強で苦しむことが多いと思いますが、最低限の部分が分かっていればそれほど苦しむことはありませんし、間違いなく余裕ができると思います。
小泉:K会のテキストの特徴として〈最初に一般論を示して具体例に落としていく)ことがありますが、今でもそのやり方は非常に分かりやすいと思います。今でもK会のテキストを参照することがあります。
大学受験において、K会での学習が役立った点はありますか?
富士:K会での最初の2年(MⅠ・MⅡ)で、中高範囲を一通り学び終えていたので、受験数学の勉強はそれほど苦労しませんでした。その部分を理解するためにかかる時間を、他の教科に費やせたのは良かったです。
K会で勉強する人に向けてアドバイスがあればぜひお願いします。
小泉:数学は抽象的ですが、証明の細部にこだわりすぎず大きな流れ・ストーリーをつかむのが大切ではないかと思います。そういうところを講義で聞くのが理解のポイントかなと。受講している時点では問題の細部や証明の理解が追いつかないことがあっても、「ああ、こういう定理の内容が成り立つんだ」と思っていて、後からそれを詰めていく、ということをお勧めしたいですね。
富士:よく先生から「抽象論って最初は分からないけど、いつか急に分かるときが来る」と言われていました。それを信じて、その時は完璧に理解できていなくても後で分かれば良いと思います。
数学も昔の人が作ってきたもので、こういうのができたらいいな、というモチベーションがあったはずなんです。それを考えながらやるとおもしろさが増すと思います。何を目的にこういう考え方を生み出して来たんだろう…とか。
後になって「分かる!」という瞬間はありましたか?
小泉:気づいたら「分かってた」という瞬間は確かにありますね。
富士:違う分野を勉強しているときに「以前似たような議論をやったな」と思い出します。例えば大学である分野を学んでいるときに集中講座の「フーリエ級数論」でやったことを思い出して、あの時学んだ考え方がこんな風に発展したんだな、と理解が一層深まるといったことも。
どんな人にK会を勧めたいですか?
小泉:数学についてだけになってしまいますが…数学が好きな人は絶対に後悔することはないのでお勧めしたいですね。自分の手だけで得られる知識は実は少ないし、実際こんな広い数学の世界があることを知らなかったです。
富士:受験のことを考えても、最初の2年(MⅠ・MⅡ)で必要な範囲は学べるし、理系の人にとってはK会で学ぶことの中には大学でやることも含まれているので、そうした内容の雰囲気だけでも知っておくとアドバンテージになります。また、数学オリンピックをめざす人にとっても、メダリストに最も近いのはK会だと思います。
小泉:僕は物理の勉強をやっていたら結局数学に行き着いたという感じでしたが、数学オリンピックにも早くから挑戦しておけば良かったと思いました。興味がある人は後悔しないように挑戦してほしいと思います。絶対楽しいので。
将来的にはどんな方面に進みたいですか?
富士:応用数学をやってみたいと思っています。統計、経済などがおもしろいかなと。海外の大学院にも興味がありますね。
小泉:数学はもちろん、情報理論にも興味を持っています。最近アルゴリズムなどを学んで視野が拡がりました。そういうところで数学を活かす選択肢もあるかと思っています。
どうもありがとうございました。これからもK会で学んだ経験を活かして、充実した大学生活を送ってください。
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