vol.7 大場 亮俊さん(2015年度取材) | 卒業生インタビュー 卒業生インタビュー「K会と私」 | 会員の活躍・卒業生の声 | K会
卒業生インタビュー「K会と私」~卒業生に、K会についてお話しいただきました~
「大学生となった今、振り返ってみるとそれほど分量があるわけではないのに、もの凄い内容が詰まっている素晴らしいテキストであるということを実感しています。大学の数学のゼミで教科書代わりに使っているくらいですよ。」
■vol.7(2015年度取材)
大場 亮俊さん(筑波大学附属駒場高校出身)/東京大学理科一類進学
1996年東京生まれ。筑波大学附属駒場高校卒。
中学2年生の夏からK会で学び、東京大学理科一類に進学。
高校在学中には国際数学オリンピック(第55回南アフリカ大会)に出場し、銀メダルを獲得。
将来の夢は研究者になること。
K会のことはどのようにして知りましたか?
大場:なんとなく存在は知っていて、意識し始めたのは、中1のときに校門の前でパンフレットを受け取った頃からです。その中に中学数学はもちろん、高校数学までを2年間で修了するという文句を見つけ、「なんて変なところだ。」と正直思いました(笑)
通う気になったきっかけは何でしょう?
大場:母の勧めがありました。母は私のためにいろいろと塾の資料を集めてくれていたのです。内容を吟味し、母も納得する部分があったのだと思います。もちろん、最後は自分から行きたいという気持ちになったのですが・・・。
小さい頃(小学生)からかなり進んで算数、数学を勉強していたのですか?
大場:いいえ、私は算数オリンピックにも参加していませんし、本格的に勉強を始めたのは中学生になってからですね。数学オリンピックのようなコンテストに興味を持つようになるのも中学に入ってからです。
K会の授業を受けて、最初の印象はいかがでしたか?
大場:まず最初は講習会からということで、中2のときに夏期集中講座の「極限」を受講してみました。
中学に入り本格的に数学を勉強を始めて、独学ではありましたが、高校範囲まで進んでいました。ちょうどその頃に勉強していた分野だったこともあり、内容的にとても満足のいく講座でした。事前にテキストが送られてきましたが、自分のイメージにかなり近かったという印象でしたね。
もともと難しいだろうとは思っていましたし・・・。
中2なのにこんな講座が受けられるなんて凄いところだなと思いましたね。
他に印象に残っている講座はありますか?
大場:冬期集中講座の「整数論2」が印象に残っています。
かなり発展的な内容を扱っていながらも、中学生でも理解できるようにテキストが書かれているところが素晴らしいと思いました。
それから、春期集中講座の「数学オリンピックに学ぶ証明問題の考え方」ですが、先生が元日本代表のメダリスト
で、そういう方たちに教えてもらっているという感覚がとても楽しかったですね。講座内容そのものよりもそちらの印象のほうがむしろ強いです(笑)
講習の受講後に、通年の講座の会員になりましたね。
大場:中3のときです。通年講座のカリキュラムのYコース(中高数学・発展)を受講しました。数学には少し自信がありましたし、先取りで勉強もしていたので、自分には案外容易に思えました。それで少し違う勉強をしてみるのも良いかもしれないと思い、Xコース(現代数学)への変更を考えたのです。
自分の興味に合わせていつでも講座変更ができる点も、K会の良さの一つですね
講座変更の前に、春期集中講座で現代数学への入門講座(「現代数学への誘い」)も受講していますね。
大場:はい。この講座には本当に圧倒されました。最初は講師が何を話しているのかさえわからない。特に「微分幾何入門」は苦戦というよりは壊滅的(笑)。
定義があって、定理が出てきて、記号が定義されて・・・。
最初は形式に慣れていないということもあったのだと思いますが、まさに衝撃的でした。
それでもレギュラー講座のXコース(現代数学)に変更されましたね
大場:集中講座で学んだことが全くわからなかったということではありませんでしたし、少しでも理解できた部分というのが非常におもしろかったので、頑張ってみようという気持ちになりました。
講師についてはどんな印象がありますか?
大場:先生方は、どなたも黒板にすらすら書くというのが驚きでした(笑)。頭の中で論理の流れが完全にできあがっているのでしょうね。
私もいつかこんな風になりたいと憧れの気持ちで見ていました。
素晴らしい先生方に囲まれ、授業を安心して受けることができました。
少人数でもあったので、授業の合間でもいつでも、その場で先生に質問できる雰囲気も好きでしたね。
テキストはいかがでしたか?
大場:当時はその難解さに「何だ、これは?」と思ったこともたびたびありましたが、大学生となった今、振り返ってみるとそれほど分量があるわけではないのに、もの凄い内容が詰まっている素晴らしいテキストであるということを実感しています。
大学の数学のゼミで教科書代わりに使っているくらいですよ。
こんな内容を私も高校生の頃から学んでいたわけだから、改めて凄いと思いますね。
国際数学オリンピックにも参加されましたね。
大場:中学のときに問題を見て、これはおもしろいと思いました。そして、実際にK会でメダリストである先生の授業を受けて、先生の優秀さに直接触れることができ、代表への憧れが膨らみました。
国際数学オリンピックには、どんな思い出がありますか?
大場:南アフリカ大会でしたが、宿泊した学生寮のシャワーはお湯が出なくて…(笑)。次の日に風邪を引いてしまいました。それが一番大変でしたね。南半球の8月なので冬で、本当に寒かったです。あまり万全でない状態で本番に臨みましたが、結果的に銀メダルを取ることができ、本当に嬉しかったです。現地では喜望峰の観光にも行きました。
他の国の人との交流で印象に残っていることは?
大場:宿舎が近かったので、イスラエルの人たちと仲良くなりました。トランプやゲームをして親交を深めることができ、良い思い出を作れました。
大会の参加者の中には、物理を本格的に学んでいる人、情報科学を学んでいる人もたくさんいました。数学と情報科学を学んでいる人は日本でもよく見かけますが、物理と数学を本格的に学んでいる人にも出会えて、大変感銘を受けました。
大学受験には役立ちましたか?
大場:こう言っては何ですが、K会で学んでいたおかげで、大学受験レベルの学力は問題ないだろうと思っていました。大学受験の学力は前提として、自信をつけるさらに一段階上のレベルを実感していたのだと思います。 もちろんYコース(中高数学・発展)の演習、また授業の後半部分に展開する発展的な内容は、独学では学べない興味深い内容で、実際に受験にも役に立ったと思っています。
K会で学んだことは現在役に立っていますか?
大場:まだそれほど実感はありませんが、あのときに身につけた知識そのものは現在の学習において確実に役に立っていると思います。
将来はどんな方面に進みたいですか?
大場:数学科への進学を考えていますが、数学を社会と関連付けて、違う角度から学びたいという希望もありますの で、計数工学科なども視野に入れています。いずれにしても将来は研究者になりたいという気持ちが強いです。
どんな人にK会を勧めたいですか?
大場:数学について言えば、数学そのものに興味がある人。義務感ではなく、好奇心旺盛な方にはぜひ来てもらいたいですね。
現在の会員、またはこれからK会で学ぼうとする人に 何かアドバイスはありますか?
大場:数学は短時間で学ぶのが難しい学問です。また独学もそれなりに大変です。K会の授業は、あとから振り返ってみて、学んだことの意味がわかることが非常に多いです。挫折しそうになったら、前に戻る。それでもわからなければさらに戻る忍耐力、そして好奇心さえあれば、いくらでも学べるし、必ずわかる日が来ます。いったんわかってしまえば、あとは楽しくなるだけです。途中で諦めずに忍耐強く頑張ってみてください。
どうもありがとうございました。これからもK会で学んだ経験を活かして、充実した大学生活を送ってください。
その他の卒業生対談を見る
-
資料請求はこちら