vol.2 赤川 航紀さん 滝聞 太基さん(2010年度取材) | 卒業生インタビュー 卒業生インタビュー「K会と私」 | 会員の活躍・卒業生の声 | K会
卒業生インタビュー「K会と私」~卒業生に、K会についてお話しいただきました~
「K会では頭を使ってじっくりと考える時間が多かったですね。テクニックではなく、学問としての数学の本質が学べるK会のやり方が自分には合っていたのだと思います。」
■vol.2(2010年度取材)
赤川 航紀さん(麻布高校出身)/東京大学文科三類進学(左)
1989年東京都生まれ。麻布高校卒。
中学1年生の夏からK会で学び、 東京大学文科三類に入学。 将来の夢は南欧文学について深く学ぶこと。
滝聞 太基さん(筑波大学附属駒場高校出身)/東京大学理科一類進学(右)
1991年東京都生まれ。筑波大学附属駒場高校卒。
中学1年生の春からK会で学び、東京大学理科一類に入学。高校在学中には3年連続で国際数学オリンピックに出場し、参加した全ての大会でメダルを獲得〔07(銀)・08(銅)・09(金)〕。将来の夢は現在思案中。
まず、K会に通うようになったきっかけを教えてください。
滝聞:中学に合格した直後に父に勧められました。どこでK会を知ったのかは詳しくは聞きませんでしたが、私が小さい頃から数学好きだったので、きっと探してきてくれたのだと思います。まず最初は中学生活が始まる前に春期講習で「数学入門講座」を取ってみました。小学生の算数から中学生の数学への第一歩でした。先生が身近な話題からおもしろい題材をピックアップしてくれるので、毎日ワクワクしながら授業を受けていました。楽しくてあっという間の4日間という記憶があります。
赤川:私は中学に入る少し前からK会の噂を聞いていて、非常に興味を感じていました。〝ちょっと他とは違った塾〟というような噂だったのですが、実際にパンフレットを手にしてさらに興味が膨らみました。他ではできない深い勉強ができると思い、中学入学と同時にK会も始めたかったのですが、両親が塾には通わせない方針だったので、少しの間はどの塾にも通いませんでした。でも時間が経つにつれ、やはり「凄い塾に行きたい。」という思いが強くなり、中1の時にとりあえず夏期講習に行かせてもらいました。私が最初に取った講座は、「代数集中講座」「幾何集中講座」「英語で読むアメリカ史」。他校の、例えば、筑駒や開成の人たちと机を並べて勉強できたことはとても刺激になりました。
実際に通ってみてどんな雰囲気でしたか?
滝聞:実は私は他の塾にも同時に通い始めていたのですが、そちらは、ただ計算と演習問題の繰り返しばかりでつまらなくなり、すぐにやめてしまったんです。K会では頭を使ってじっくりと考える時間が多かったですね。テクニックではなく、学問としての数学の本質が学べるK会のやり方が自分には合っていたのだと思います。先生方もとてもフレンドリーで、質問にはいつでも快く答えてくれますし、わかるまでとことん付き合ってくれました。自分が思っていたよりずっとアットホームな雰囲気で、いわゆる敷居の高さはあまり感じませんでした。
赤川:私はまず英語の授業に驚きました。夏期講習で中1の私にいきなり高校レベルの文章を読ませるんですからね。講習が始まる前に自宅にテキストが送られてきたので、親にも手伝ってもらって苦労しながらも何とか予習をしたのですが、授業の初日に先生から「うまく読めていないよ。」と言われ、危機感を持ったのを覚えています。今思えば、まだ英語を学び始めたばかりの時期だったのですが…。そこで親を説得して、講習だけではなくレギュラー授業にも参加することになりました。現在、大学で第2外国語を選択し学んでいますが、K会での英語の学習は、この第2外国語の学び方とも手法が似ており大変役に立っています。
滝聞:K会には学校の数学研究会の先輩も多く、勉強のサークルという感じもありましたね。その先輩の一人に勧められて、中2の夏に「現代数学」の講座を受講してみました。興味があれば、学年に関係なく自由に飛び級できたり、戻ったりできるのもK会の魅力の一つだと思います。少人数だし、むしろ大学のゼミのようなイメージかな。
赤川:確かにK会には大学のような、いや時によっては大学院のような雰囲気までありましたよね。受験という狭い意味での勉強ではなく、深く学問をしているという実感がありました。授業中はもちろん授業以外の時間にも、とてもアカデミックな大人の空間を感じたことがあります。
数学の授業は?
滝聞:私は純粋に学問としての「現代数学」を学びたかったのですが、中学や高校の授業を受けているだけでは、実際に何をどうすればよいのか、よくわからなかったのです。それをまずK会で知ることができました。他所で味わうことのできない世界を覗いているという満足感が確かにありました。
数学オリンピックで優秀な成績を残されましたね。
滝聞:K会では東大の数学科や数学オリンピックのメダリストなど、優秀な先生の指導の下、とても高いレベルで深く数学を学べたと思います。私も何度か数学オリンピックに参加させていただきましたが、K会で早いうちから〝現代数学的〟な考え方に触れることができたことはとても大きかったと思います。そのような経験は、直接的にというわけではありませんが、数学オリンピックという舞台で十分に活かすことができたと今でも思っています。
英語の授業は?
赤川:各専門分野レベルの文章に触れることができたことが大きな経験です。東大でも教養課程ではそのような文献の講読をする機会はあまりありませんから…。大学以上で扱うだろうと思われる文章に中高生のうちから触れるので最初は驚くのですが、しっかりと先を見据えて構成されたカリキュラムなので、ふと気がつくと相当のレベルの英文を読解できていたりするんです。ただ訳すだけでなく、内容の核をつかみ、文章を堪能するというようなしっかりとした読解力を得ることができたと思います。当然、大学でも高度な文献に取り組むことになるわけですが、既にK会で学んでいることも多々あり、案外新鮮さを感じないこともありますね。
滝聞:私も何度かK会の英語の授業を選択しましたが、比較すると、大学の授業の方が、高校で学んだ英語を面倒に扱っているだけと思うことさえあります。
赤川:それから先生方がとても個性的でした。おもしろい何かを求めて、中国の奥地、あるいはアンデスの村、極寒のシベリアへ喜々として出かけて行ったりするような方もいらっしゃいました。我々がなかなか体験できないようなエピソードを授業中に話題として上手に盛り込んでくれるので、好奇心旺盛な時期にはとても刺激的でした。活きた授業だったと思います。ただ、内容は非常に高度なものなので、ただ参加しているだけでは意味がありません。授業を滞らせないようしっかりと予習はしました。少人数の授業ゆえにそんな責任感も生まれたような気がします。
K会には大学のような雰囲気もあったということですが、実際に大学受験に役立つことはありましたか?
滝聞:自分の頭でしっかり考えることや自分で問題を発見し、解決する力というのは大学受験においても実際に役立ちました。その下地を作ってくれたのがK会でした。
赤川:私はK会のカリキュラム修了後、受験勉強の仕上げはMEPLOで行いました。滝聞さんの言うように、K会でしっかりと下地ができていたので、大学受験としての学力の積み上げにはそれほど苦労しませんでした。トレーニングによって反射的に答えを出すような勉強の仕方だけでは、いわゆる難関大学の受験においてはむしろ苦労するのではないかと思います。
将来はどういう方面に進みたいですか?
滝聞:私は情報オリンピックにも参加しましたが、その時にアルゴリズムについて深く興味を感じました。情報科学の分野にも今非常に強い関心を持っています。数学の道に進むのであれば、研究者ということになるのかもしれませんが、現在は、数学か情報科学か、あるいは全く他の分野に進むのか思案中です。
赤川:今のところは大学院に進み南欧文学を深く学びたいと考えています。将来についてはこれからいろいろと自分の可能性を探していきたいですね。ただ、どういう道に進んでも学問は続けていきたいと思っています。そのきっかけはK会で作ってもらったと言っても過言ではありません。〝生涯学ぶ〟という姿勢は先生から受けた大きな影響の一つです。
どんな方にK会を勧めたいですか?
滝聞:私は主に数学を受講していましたが、とにかく純粋に数学が好きな人にまずお勧めします。「数学が楽しい。おもしろい。」K会に来ればもっともっと体感できますよ。また、私が習った先生がおっしゃっていましたが、〝算数〟と〝数学〟は似て非なるもの。もし、〝算数〟はあまり好きではなかった、あるいは、今も〝数学〟はそれほど得意ではないという方でも、ここに来て違った視点で勉強をすれば、〝数学〟好きになる可能だって大いにあると思います。とにかく、好きな人、興味がある人、好きになりたい人にはぜひ足を運んで欲しいと思います。
赤川:私の場合はインスピレーションで決めましたが、その感覚も大切にして欲しいと思います。ぜひK会で、自分を試しに来てみてください。そして、先ほど話をしましたが、〝知の探求者達〟に実際に接してみてください。世の中にはなんとおもしろいことが多いものかと思うことでしょう。そして、とてもおもしろいことが見つかったら、それは人生においてとても貴重で幸せなことだと思います。
どうもありがとうございました。これからもK会で学んだ経験を活かして、がんばってください。
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