卒業生の体験談061：高卒認定試験 ＞ 法政大学 法学部 コスモ体験談 | 河合塾COSMO

-- コスモに入った経緯を教えてください。

中学受験で有名私立女子校に入学しましたが、受験期と変わらない位の勉強のプレッシャーから心身のバランスを崩し、１年の３学期に不登校になりました。「学校に行かないなんてこの世の終わり」とでも言うような身近な人の態度や、休んでいる引け目、学習の進度への不安などからさらに戻りにくくなり、行けたり行けなかったりの辛い期間を３年ほど過ごしました。高１で留年が決まったことを期に中退を決意、次の居場所を探してコスモを見つけました。

-- 河合塾コスモへは何を期待して入校しましたか。

中退時は、学校が怖い、メンタルが不安定で「普通」の子に囲まれて過ごすのが苦痛、１日外へ出たら１週間休憩が必要、朝起きられないなど色々なことを抱えた状態だったので、とにかく周りを気にしなくて済む自由な雰囲気を求めており、コスモに惹かれました。まず人が少ないのが見学で印象に残りました。またみんなで群れている場面をあまり見かけなかったので安心感がありました(笑)　あとはやはり河合塾なので、高卒認定から大学受験まで勉強のサポートが事足りるだろうという期待もありました。

-- 塾生同士の交流など、コスモではどのように過ごしていましたか。

私は特にフェローさんに支えていただくことの多い塾生だったと思います。１年目の高校2年生時は、高認合格以外は心身のリハビリと位置付け、無理をしないことを心がけていました。高校３年になってからはとくに生活や勉強、進路などの悩みだらけで、コスモではフェローさんとのお喋りか悩み相談を息抜きに勉強していました。塾生同士では、仲のいい友人が数名できました。それぞれ背景は違えど、どことなく性格や考え方、悩みに共通した部分を持っているので、たとえお互いの詳しい情報を知らなくても、一定の距離を保った心地いい信頼関係が築けたと思います。

-- コスモの印象に残る講座(教科・テーマ別ゼミ)を教えてください。

佐藤先生の「英文法（応用）」の授業で、５文型の概念を理解できたことが英語学習の第一歩だったように思います。中高は時々行く位だったので、コスモに来た時はどこが分からないのかも分からないような状態でした。佐藤先生は基本的な文の構造を繰り返し教えてくださるので、受け続けていれば受験レベルの長文読解にも通じる理解を得ることができます。私は最終的に共通テストで９割を取れるようになりました。
ゼミは中島さんの「心と社会・生」ゼミ。それぞれが持ち寄ったお題について自由に議論する場です。自分は何かについて普段じっくり考えることの多いのですが、このように好きなだけ自分の考えを言ったり、相手の意見に耳を傾けたりする経験は過去にあまりなく、新鮮で楽しかったです。

-- 大学受験では、コスモをどのように利用しましたか。

実は自主・自立といったことが、精神的に不安定だったこともあり私は上手くいきませんでした。器用な人は大学受験科とコスモの授業を受け、あとは自習でも上手くいくと思います。ですが私の場合は人の多い受験科は怖かったし、自分で学習計画を立ててもしっかりとした気持ちで遂行することができませんでした。なので、コスモの友達やフェローさんとのお喋りでリフレッシュしながらも、自分のやりやすい学習スタイルを試しながら受験勉強を進めていました。

-- コスモの印象に残るイベントなどを教えてください

高校２年学齢の時の、狭山の散策も併せて行ったコスモ農園。狭山湖の周りを散策して、遠足のようで楽しかったです。コスモ農園では毎回、一緒にいた生徒と親しくなれました。他にもLGBTの当事者の方から話を伺えたゼミ講座、イギリス政治史が専門の英語の吉田先生が政治について語るイベント、在日コリアンの現状を知れた社会問題ゼミ、豚の目の解剖や裁判傍聴をする各種イベントなど、印象的な体験はいくつもあります。

-- 進学先を決めた経緯を教えてください。

高校３年学齢の秋に看護系から社会学系へ進路を変えました。長く学校に通っていなかったため、どの科目も大きな遅れがあったのですが、なるべく負担の少ないように受験をしようというのが第一だったので、その年に限られた科目で受験できる大学だけを選んで挑戦しました。初めはもう１年頑張ってより難易度の高い大学を目指すつもりでしたが、結果的に期待以上の数の合格をいただき、迷った末今年進学することにしました。今思うと、大学へ行く目的は将来のための学歴を得るということだけでなく、今の自分が先へ進むための目的であることも大きいと思います。一歩違う世界へ踏み出すのはとても勇気のいる怖いことですが、私は結果的に現役の年に進学したことは悪くなかったと思っています。

-- 河合塾コスモはどんな場でしたか。

在籍中も今も、帰る場所だと思っています。楽しいこと、色々な経験もありましたが、人生経験のひとつとして成長できるきっかけになったと思っています。
コスモは楽に息のできる貴重な居場所でした。卒業してからは、一気に広がった世界で戸惑ったり息苦しくなったりすることがありました。そんな時にコスモを訪問すると、ゆっくりした時間の流れの中で変わらずに迎えてくれるフェローさんや先生、友人がいます。この社会の中で一番気負わず、無理せずにいられる場所かもしれません。

-- 後輩のコスモ生へ、アドバイスやメッセージをお願いします。

居場所は一か所ではありません。辛い場所からは逃げていいんです。その逃げた先は、コスモかもしれないし、違うかもしれない。ただ一つ言いたいのは、コスモにはいつでも支えてくれる大人や同年代の仲間がいます、頼りたいと思ったらぜひ、声を出してみてください。おしりを叩いてほしかったら、叩いてくれる人もいますよ(笑)
他人に迷惑をかけない限り、何をするのも自由です。自分の好きなことに打ち込むもよし、将来に向かって本気で頑張るもよし、たまに顔を出してみる程度でもよし。自分のペースで生きていきましょう。