卒業生の体験談028:高卒認定取得 > 栄養専門学校に進学 > 調理員・病院勤務 (卒業時 19歳) コスモ体験談 | 河合塾COSMO
無理をしないで、ありのままの自分でいいと思えた
高卒認定取得 > 栄養専門学校に進学 > 調理員・病院勤務 (卒業時 19歳)
高卒認定取得 > 栄養専門学校に進学 > 調理員・病院勤務
無理をしないで、ありのままの自分でいいと思えた
河合塾コスモに通うようになった経緯を教えてください。
学校での集団生活が嫌になり、高校2年で中退してから高卒認定試験の勉強のために予備校を探していたところ、幼稚園のころの友人が偶然コスモに通っていたので「ここでいいかな?」 という感じで決めました。
集団生活のどんな点を嫌だと感じたのですか?
自分自身に経験があるわけではありませんが、周囲であった、ちょっとした「いじめ」みたいなものを見て、そういう場に身を置いていることに違和感を覚えていました。私自身はクラスにはそれなりに馴染んでいましたが、軽く誰かを無視したりするような集団のノリに合わせられないというか…。どこにでもあるようなことかもしれないのですけれども。
それもあって、学校は葛藤もなくすんなりと辞めました。親の反対もほとんどありませんでした。「学校をやめるなら、仕事をするなり何か目標を持つなりしなさい」とは言われましたが。
コスモに入って、どのような印象を持ちましたか?
「馴染まなきゃいけない」みたいな気負いもなく、気楽に通っていました。授業に遅刻しても普通に教室に入って勉強ができたりしたので、楽だなあと思っていましたね。
あと、学校のような強制が無いのがとても良かったと思います。当時の私は、強制的な何かがあると「もうダメ」となってしまっていたので。
コスモではどのような日常を送っていましたか?
授業に出て勉強して、たまには寝ていたり。ゼミにも出ていました。
当時は家の近くにあるファストフード店で朝のバイトをしていて、バイトが終わってからコスモに通っていました。空いた時間には友だちと公園に行ったりして、ごく普通のコスモ生でしたよ。こう言うと一般の高校生と変わらないように聞こえますけど、微妙に違うんでしょうね。もっとゆるいというか。
思い出に残っている授業はありますか?
世界史と日本史です。漢文や古文もおもしろかったです。
内容に好奇心があったのも授業がおもしろかった理由の一つですが、やっぱり講師がおもしろかったんだと思います。コスモの授業は90分間と学校に比べれば長いので、集中力が切れそうになりますが、そんなときに講師がしてくれた話には、時事的な話題もあったし皮肉も入っていたりして、テレビを見ているような感じで楽しく学べました。
そんな授業のおかげで、当初の目標だった高卒認定は一回の試験で8科目すべて取得できました。とは言え、授業中は寝ていることもありましたね。
テーマ別ゼミに参加して得たものはありますか?
いろいろなゼミに参加していたのですが、教室から外に出て映画を見たり、美術館へ行ったり、資料館に行ったりと、街を散策する楽しみを知りました。
今でも行ったことのない街に出かけるのは好きで、時間があれば一人でふらっとどこかへ行ってしまいます。コスモで、そんな楽しい遊びを学んだ気がします。
それから、コスモに入って政治的な話題に触れる機会が増えました。すべての話を理解したわけではありませんが、その輪の中に入って未知の話題にふれるのは刺激的でした。
特に印象深いゼミと、訪れた街を教えてください。
芸術の可能性ゼミでおこなわれた、自由に絵を描く合宿が印象深いです。近くには川や山があって、そういう自然環境の中で夢中になって絵を描いたことは、いい思い出になっています。
SAIJOゼミの、沖縄県・宮古島への旅行も楽しかったです。琉球の自然と文化を満喫しながら、太平洋戦争での沖縄地上戦の実態を知ったり、在日米軍の問題を考える機会となりました。
社会人になった今は、なかなか旅行ができないので、いい経験ができたと思います。振り返ると、コスモにいたときが、今まで生きてきた中で一番旅行をしていましたね。
現代文要約ゼミも好きでした。私はずっと国語の授業が好きじゃなかったんです。当時は、人物の心理なんてよくわからないと思っていたんですが、現代文要約ゼミで文章の要約をはじめたら、実際に現代文の成績も上がったんです。それまでは漫然と文章を読んでいただけでしたが、精読することで解き方が徐々に身についたんだと思います。自分には文章を読む力がないのかと思っていましたが、そうではなくて、読み方を知らないだけなんだなと気がつきました。
コスモを卒業して、食の道に進むことになったきっかけを教えてください。
新宿の居酒屋でアルバイトをはじめたのがきっかけです。
そこでは主に野菜など食材の下ごしらえをしていたのですが、野菜を切りながら、ふと「これは仕事だな」と思ったんです。
料理と同じくらい芸術も好きなんですが、芸術が仕事に結びつくという発想はありませんでした。けれど、料理は「何かを作っているな、ただの作業ではなくて、これが仕事ということなんだな」という実感を覚えたんです。そこからは自然な流れで調理の専門学校を探しはじめました。
単なる直感がきっかけですが、私にとってはそうしたものこそが必要で、直感が働かないとモヤモヤして停滞していることが多いです。コスモ時代は私にとって、そういう何かを探している時代でした。
コスモで学んだことは仕事に役立っていると思いますか?
仕事に直結しているわけではありませんが、どういう人に会っても物怖じしないようになりました。たとえば、どの年代の人とでも話せるようになりました。
それから、バランス感覚もコスモで身についたことだと思います。毎日働いていればわかることですが、仕事もただひたすら一所懸命にがんばればいいというわけではなくて、無理をして体を壊してしまうと他の人に迷惑をかけてしまいます。日常と仕事を両立させるバランス感覚を養えたのは、コスモにいたからではないかと思っています。
将来の目標にしていることはありますか?
日々の仕事をもっと丁寧に早くできるようにして、他の仕事もできるようになりたいです。
また、それとは別に管理栄養士の資格を取りたいと考えています。資格を取れば、今より仕事の幅も広がっていきますから。
コスモの後輩のみんなにアドバイスをお願いします。
ゼミに出よ!
勉強もいいですけど、ゼミに出るのはおもしろいですよ。そこで旅行をしたり、街散策をすることがきっと思い出に残ります。
また、わざわざ周囲に合わせなくてもいい。ありのままの自分でいいと思います。でもいつかは、間違いなく大人になってしまいます。大人になって自由にやりたいなら、やはり仕事をしたほうがいい。その現実だけは、どこか頭の片隅に置いておいたほうがいいです。そして、大人になって働きながらだって、自分のやりたいことや進路は探せますよ。
最後に、保護者の方へのメッセージもお願いします。
自分の親に対してですが、決して安くない授業料を払っていただいたことに、ただただ感謝です。
なんだかんだで、私のしたいようにさせてくれた懐の広さを尊敬します。ありがとう!!
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