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地学基礎(2014年第1回 高卒認定試験)

試験概要

【出題分野・範囲】
1・新課程の「地学基礎」になって、新たに加わった「地球環境」の分野からの出題がなかった。
2・宇宙分野から大問2題が出題され、固体地球分野からの出題がなかった。各分野が均等に出題されない傾向は、旧課程「地学I」と同様である。

【出題形式・傾向】
旧課程の「地学I」と同じく、選択肢が4で、その中から1つ選択する形式であった。計算問題は1問で、他は知識を問う問題だった。組み合わせを選択させる問題は3問だった。

【難易度】
3単位だった旧課程の「地学I」と比べ、2単位の「地学基礎」は、比較的難しい項目が削除されているため、教科書の内容はかなり易しくなっている。その上、昨年度までの高卒認定試験「地学I」と比べて考察が必要な問題が少なく、教科書の太字程度の用語の理解ですむ基礎的な問題が多く出題されており、易しかった。

【問題量】
旧課程の「地学I」と同じく、大問数は5題であり、その中の小問数は4問で、総小問数は20問であった。配点は各5点である。

【総合コメント】
旧課程の「地学I」と比べ、出題範囲、問題数、配点などは同じだったが、難易度は易しくなった。

学習対策

高卒認定試験では、教科書からの基礎的な知識を問う問題が出題されるので、太字で書いてある用語に注意しながら、教科書をよく読み、巻末にあるまとめの問題を解いておきたい。

試験問題の構成・配点・出題テーマ

大問1

【出題分野】宇宙
【配点】20点
【出題テーマ】太陽

大問2

【出題分野】宇宙
【配点】20点
【出題テーマ】太陽系

大問3

【出題分野】岩石・鉱物
【配点】20点
【出題テーマ】火成岩

大問4

【出題分野】地球の歴史
【配点】20点
【出題テーマ】化石

大問5

【出題分野】大気・海洋
【配点】20点
【出題テーマ】地球の大気

設問別分析コメント

第1問

太陽の元素組成の求め方、太陽のエネルギー、太陽の進化についての基礎的な知識問題で易しかった。

第2問

惑星の性質、太陽系外縁天体、惑星(地球)の形成についての基礎的な知識問題だった。問3のみ、誤っているものを選択させる問題だったが易しかった。

第3問

火成岩についての総合問題であり、色の違い、組織、有色鉱物の化学組成、岩石名を問う基礎的な知識問題だった。組み合わせ問題が2問出題されているが、易しかった。

第4問

化石の定義、示準化石の条件、三葉虫、示相化石についての基礎的な知識問題だった。三葉虫のスケッチを選択させる問題もあったが、全体的に易しかった。

第5問

三角比の範囲では、旧課程から「相似な図形の面積体積」などの範囲が消えたが、消えなかった範囲からは、これまでと同様の内容形式の問題が出された。小問1では、天体間の距離の比を三角比で計算させる内容で、三角比がそもそも天体計算と深く関連して発展した歴史にも注意を向けている。高卒認定の数学では、以前から、視点を広げる意味での良問も工夫されてきた。

第6問

対流圏の性質、大気圏の温度分布、オゾン層の役割についての基礎的な知識問題と、成層圏より下にある大気の質量の割合を求めるやや難しい計算問題だった。しかし、昨年度の大気・海洋分野の問題と比べると、考察問題がなく、計算も易しく、全体的に易化している。

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