医進生応援プログラム「医師になるということ」第2弾 医学部進学特別講座 イベントレポート | 体験授業・イベント
医師という仕事の幅広さを知り、めざす医師像を明確にする
2017年8月26日、河合塾麹町校(全国医進情報センター)にて、医進生応援プログラム「医師になるということ」の第2弾を開催しました。第1部では、慶應義塾大学病院精神・神経科医師の田澤雄基先生をお招きし、臨床だけではない医師の活躍フィールドや、ご自身の経験を通した受験勉強法への取り組み方などを紹介いただきました。2部では河合塾の進学アドバイザーが、最新の医学部受験の動向の解説や、医学部合格者に共通する学習方法の紹介を行いました。100名を超える参加者の方々は、大きく頷いたりメモを取ったりしながら熱心に聞き入っていました。
- 日時
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2017年8月26日(土)13:00~16:30
- 会場
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河合塾 麹町校
- 対象
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中3生・高校生と保護者の方
第1部 特別講演「これからの医師の賢いキャリアパス」
田澤先生からは、最初に、今後の医療を巡る状況や医師の働き方について豊富な資料をもとにお話しいただきました。日本は世界で最も早く高齢化が進行し、膨大な医療費が必要になるにもかかわらず、経済成長は見込めず、医師の割合もOECD諸国のなかでは少ないという課題のなかで、今後の医師は、目の前の患者のことや臨床のことだけではなく経済の問題、高齢化の問題を考えることも必要だとのお話でした。
次に、今後の医療で重要になるのは予防医療であり、そのためには医師の科学者としての側面、すなわち研究と、その成果を社会に還元する産業化が非常に大切になると指摘され、ITや人工知能と医療との連携に大きな期待を寄せているとのことでした。そして、自分が医師として臨床、研究、産業化のどの部分で活躍したいのかを考え、社会の変化に合わせて、自己変革できるスキルを磨いてほしいとのエールをいだだきました。
最後に、ご自身の受験を振り返り、合格するための戦略的な勉強法と、諦めない力の重要性を力説されました。慶應医学部の対策法にも少し触れた上で、成績が思うように伸びなくても目標を変えず、勉強方法を見なおすことで、効率的に勉強してほしいと締めくくっていただきました。
第2部 最新医学部情報/学力アップの秘訣
河合塾の進学アドバイザーが、2017年度入試の総括と来年度の志願動向、成績アップのための学習法の紹介を行いました。
「最新医学部情報」パートでは、2017年度入試は医学科の人気が鎮静化したものの、国公立大の場合、センター試験の得点が合格者平均で88%も必要であることから、文系科目(国語・社会)の得点力も重要になることを、データ資料を用いながら説明を行ないました。また、来年度入試に関しても、後期日程廃止や二段階選抜の条件変更などを行う大学があるため、今後の志願状況には十分に留意する必要があることなどの説明がされました。
「学力アップの秘訣:医学部合格の学習法」のパートでは、医学科合格者の共通点は「集中力」「頭の回転力」「全教科の征服力」「解答力」「記憶力」の5つの力を高めていることであり、その勉強法の重要性を、実例を交えながら紹介しました。たとえば集中力を高めるには、スマートフォンの電源を必ず切り、90分間は絶対に机から頭を上げないように勉強し、最大20分間の休憩の後は別の教科に切り換えるなど、それぞれについて具体的な勉強方法を紹介しました。最後に、「医学科志望の受験生の方は今日から実行してください」と参加者にアドバイスを送り、会場の熱気を鼓舞しました。